近年、AIの進歩は非常に速く、IT関連企業以外でも多くの業界で活用が広がっています。ノーコードで開発できるサービスも増え、プログラマーやエンジニアが介在しなくても、専門知識なしでアプリや業務システム、LPなどを作れる時代になりました。こうした流れの中で、「ホームページ制作もAIだけで完結できるのではないか」「制作会社は不要になるのではないか」といった声も聞かれるようになっています。
この記事では、20年以上Web業界でWeb戦略支援、Webマーケティング、Webサイト制作、Webメディア運用、Web広告の設計・運用に携わってきた立場から、AIによるホームページ制作がどこまで実用的なのかを検証します。今回はChatGPT、Claude、Geminiの3つのAIで同条件のホームページ制作を行い、それぞれの特長や違いを比較しながら、「AIでどこまでできるのか」「人が担うべき領域は何か」を整理していきます。
AIによるホームページ制作とは
近年は、AIを使って文章、画像、コードなどを生成できるようになり、ホームページ制作にもAIを活用するケースが増えています。特にHTMLやCSSのようなコード生成はAIが得意とする領域の一つであり、簡単な指示でも一定水準のページを短時間で作成できるようになりました。
一方で、企業のホームページには単に見た目が整っているだけではなく、集客、ブランド形成、情報伝達、導線設計、目標達成といった多くの役割が求められます。そのため、AIでコードを作れることと、成果の出るホームページが作れることは同じではありません。
今回の検証で確認したいこと
- AIだけで実用的なホームページ制作が可能か
- どのAIがどのような特長を持っているか
- 人が担うべき領域とAIが補助しやすい領域はどこか
検証条件
- 条件1特定企業のホームページを参考サイトにすること
- 条件2中のページ要素は同一のテキスト要素を与えること
- 条件3AIに与える指示(プロンプト)は同じ内容とすること
- 条件4色など配色の指示は同様の配色指示とすること
- 条件5HTMLで出力を行うこと
- 条件6HTMLの作り直しは指示せず、最初に生成されたサイトを掲載すること
検証対象のAI
ChatGPT
コーディングや構成整理に強い印象があり、与えた要素を補完しながら過不足なく出力する傾向があります。
Claude
文章生成や構成の解釈が上手く、1を与えると10にして返してくるような拡張性の高さが特徴です。
Gemini
与えた要素に忠実に出力する傾向があり、シンプルな構成をベースに調整していく使い方と相性が良い印象です。
AI3種でホームページ制作を検証
今回は多くのページを作ると比較が難しくなるため、Webサイトのトップページ1つを生成して比較しました。同じ条件、同じ指示で作ったとしても、AIによって出力内容には大きな違いがあり、それぞれの「個性」が感じられる結果になりました。
01.ChatGPT
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Webマーケティングとは、インターネット上で行われるすべてのマーケティング活動を指します。 ウェブサイト、ソーシャルメディア、メール、オンライン広告などのデジタルチャネルを活用し、 商品やサービスを知ってもらい、見込み客を獲得し、売上や登録などの成果へつなげていく考え方です。
広い範囲を指す考え方
Webマーケティングは広告だけではなく、SEO、SNS、メール配信、記事制作、サイト改善、アクセス解析などを含む広い領域です。
届けたい相手へ届きやすい
従来のマスメディアと比べて、年齢・地域・興味関心・行動履歴などをもとに、より狙ったユーザーへ届けやすい点が特徴です。
成果まで見えやすい
アクセス数、クリック率、コンバージョン率などをもとに、施策の結果を把握しながら改善しやすいのも大きな強みです。
Webマーケティングの重要性
多くの人が商品やサービスを購入する前にオンラインで調べ、比較し、口コミやレビューを見ています。 そのため、企業や個人にとってWebマーケティングは、今や欠かせない活動になっています。
広範囲にリーチできる
インターネットを通じて、地域を越えて多くのユーザーへ情報を届けることができます。
ターゲティング精度が高い
年齢、性別、地域、興味、行動などをもとに、必要な相手へ情報を届けやすくなります。
成果が測定しやすい
リアルタイムで数字を確認しながら、改善すべきポイントを見つけやすいのが特長です。
比較的低コストで始めやすい
限られた予算でも始めやすく、中小企業や個人事業でも取り組みやすい施策が多くあります。
学ぶための基本ステップ
いきなりすべてを覚える必要はありません。まずは全体像をつかみ、集客、導線、分析の順に理解すると進めやすくなります。
集客を知る
SEO、広告、SNSなど、まずは人を集める手段の違いを理解します。
サイト導線を整える
読んだ人が問い合わせや購入へ進みやすい構成を考えます。
データで改善する
アクセス解析を活用し、仮説と改善を繰り返して成果につなげます。
こんな方におすすめ
企業の売上を伸ばしたい方
集客の考え方や、見込み客を増やすための基本施策を整理して学べます。
個人で発信・集客したい方
小さく始めながら、自分のサービスや活動を知ってもらう方法を身につけられます。
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用語だけで終わらず、実務に近い視点で理解できるよう構成しています。
ビジネスで役立てるための視点
Webマーケティングは、単にアクセスを増やすだけではなく、売上や問い合わせにつなげるための考え方が重要です。
記事テーマ
初心者でも読みやすく、実務にもつながるテーマを中心に発信していきます。
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Webに詳しくなる一歩を、ここから。
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02.Claude
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Webマーケティングとは何か
インターネット上で行われるすべてのマーケティング活動
Webマーケティングとはマーケティングの一部です。企業や個人が商品やサービスを宣伝し、販売促進を図るために、ウェブサイト、ソーシャルメディア、メール、オンライン広告などのデジタルチャネルを活用する手法です。
従来のマーケティングがテレビや新聞などのマスメディアを利用して広範囲に情報を発信するのに対し、Webマーケティングはターゲットとなるユーザーに直接アプローチできる点が特徴です。
これにより、より効率的かつ効果的に見込み客を獲得し、コンバージョン(売上や登録などの具体的な成果)を上げることが可能となります。
詳しく学ぶ →ターゲティングの精度が高い
デモグラフィック情報や行動データを基に特定のターゲット層に向けてアプローチできます。
成果が測定しやすい
アクセス数、クリック率、コンバージョン率などのデータをリアルタイムで把握できます。
広範囲にリーチできる
インターネットを介して、世界中のユーザーにアプローチが可能です。
コスト効率が良い
テレビ・雑誌広告に比べ比較的低コストで開始でき、中小企業にも最適です。
Webマーケティングの重要性
もっと見る →現在、インターネットは日常生活の一部として深く浸透しており、多くの人々が商品やサービスを購入する前にオンラインで情報を検索し、口コミやレビューを参考にしています。これに伴い、企業にとってWebマーケティングは不可欠な活動となっています。
広範囲にリーチできる
インターネットを介して、世界中のユーザーにアプローチできるため、物理的な距離に制約されることなく、潜在的な顧客層を広げることができます。
ターゲティングの精度が高い
デモグラフィック情報(年齢、性別、地域など)や行動データを基に、特定のターゲット層に向けて広告やコンテンツを配信することが可能です。
成果が測定しやすい
アクセス数、クリック率、コンバージョン率などのデータをリアルタイムで把握することができ、キャンペーンの効果を正確に測定できます。
コスト効率が良い
テレビ広告や雑誌広告に比べ、比較的低コストで開始できるため、予算に応じた柔軟な運用が可能です。特に中小企業やスタートアップに大きなメリットです。
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03.Gemini
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Webマーケティングとは
Webマーケティングとは何か
Webマーケティングとはマーケティングの一部です。Webマーケティングの範囲として、インターネット上で行われるすべてのマーケティング活動を指します。
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従来のマーケティングがテレビや新聞などのマスメディアを利用して広範囲に情報を発信するのに対し、Webマーケティングはターゲットとなるユーザーに直接アプローチできる点が特徴です。これにより、より効率的かつ効果的に見込み客を獲得し、コンバージョン(売上や登録などの具体的な成果)を上げることが可能となります。
Webマーケティングの重要性
現在、インターネットは日常生活の一部として深く浸透しており、多くの人々が商品やサービスを購入する前にオンラインで情報を検索し、口コミやレビューを参考にしています。これに伴い、企業にとってWebマーケティングは不可欠な活動となっています。
インターネットを介して、世界中のユーザーにアプローチできるため、物理的な距離に制約されることなく、潜在的な顧客層を広げることができます。
デモグラフィック情報(年齢、性別、地域など)や行動データを基に、特定のターゲット層に向けて広告やコンテンツを配信することが可能です。
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テレビ広告や雑誌広告に比べ低コストで開始できるため、予算に応じた柔軟な運用が可能です。特に中小企業やスタートアップにとって大きなメリットです。
AIでホームページ制作をした所感
今回は以下の4つの評価軸で比較しました。単に見た目が良いかだけではなく、設計や拡張性も含めて総合的に見ています。
| AI | 総合評価 | デザイン性 | 設計 | 拡張 |
|---|---|---|---|---|
| ChatGPT | ★4つ 80点 | 好感の持てるデザイン | 導線や分類が丁寧 | 補完・追加が多い |
| Claude | ★5つ 90点 | メリハリがあり企業サイト向き | 整然とした設計 | 解釈力・拡張性が高い |
| Gemini | ★3つ 70点 | 非常にシンプル | 基本構成は整う | 入力内容に忠実 |
評価軸
- 総合評価:全体を通して見た完成度
- デザイン性:どの程度デザインが良いか、主に見た目を評価
- 設計:導線、情報の取得のしやすさ、配置など情報設計の工夫を評価
- 拡張:与えた要素を解釈して情報の補完、追加、変更がされているかを評価
01.ChatGPTの所感
総合評価:★4つ 80点
デザイン
文字の大きさ、各コンテンツの配置など工夫がされており、非常に好感を持てるデザインでした。ただ、ヒーロー部分(ページ上部の画像やコピーエリア)がやや野暮ったい要素になりがちに感じます。ブランディングを意識してコピーと画像訴求をしたい際に、複数の要素が目に入ると印象が分散してしまうため、コーポレートサイトではもう少しヒーロー部分をすっきり見せた方が良いと感じました。
一方で、複数のサービスを持つ企業サイトや、ポータル系、複数の製品を扱うEC系サイトとは相性が良さそうです。レスポンシブで生成されている点も評価できます。
設計
ナビゲーション、ハンバーガーメニュー、サイト内検索ボタンなど、役立つ導線をページ上部に配置している点はプラスです。また、よく読まれている学習カテゴリのような項目や、各コンテンツ下部の「詳しく見る」といったリンクも用意されており、セクションごとの情報分類も丁寧でした。フッターエリアにも必要なリンクが付いているため、ページ遷移がしやすい構成だと感じます。
拡張
最初に与えた要素を元に、かなり多くのコンテンツを補完・追加・変更していました。与えた以上の情報を加え、リンク要素も追加している点は高く評価できます。ChatGPTはコーディングが得意な印象がありますが、Webを参照しつつ、過不足なくコンテンツを拡張してくれる感覚があります。
02.Claudeの所感
総合評価:★5つ 90点
デザイン
企業サイトらしさが非常によく出ており、参考サイトの要素を最も多く取り入れていました。最初に開いたときに好感が持てるデザインで、3種の中では最もメリハリがあります。ヒーロー部分が1つのセクションとして整理されているため、ブランディングが行いやすいデザインに感じました。
また、テキストに単一色だけではなく、強調のための色変化が使われている点も良かったです。ややフォントサイズが小さい印象はありましたが、スタイリッシュに見せたい場合はこのサイズ感を好む人もいるでしょう。特に評価したいのは、コンテンツが下から表示される動きや、リンクボタンのホバーアクション、背景色と文字色の反転など、細かな演出が豊かに付けられていた点です。レスポンシブ対応もされていました。
設計
Claudeで生成されたページもコンテンツごとに情報分類がされており、非常に理解しやすい構造です。特にナビゲーションの配置が整然としており、きれいに設計されていました。また、サイトの目的(ゴール)となる箇所は他のナビゲーションと異なる要素として配置されており、設計思想を感じます。
拡張
ChatGPT同様、当初の要素以上にコンテンツが追加されていました。コンテンツの案内セクションなどは、与えた要素を元に解釈して再構成しているように見え、拡張性があると言えます。Claudeは文章生成が優秀で、1を与えると10にして返してくるようなケースがあります。冗長に感じる場面もありますが、足し算するより引き算する方が簡単なので、最初に多くのコンテンツを生成して情報を絞り込みたい場合には有効なAIです。
03.Geminiの所感
総合評価:★3つ 70点
デザイン
3つの中で最もシンプルなデザインでした。メリハリや強調、フォントサイズ、アイコンや画像などの使い方は控えめで、非常にプレーンな仕上がりです。条件を変えるともう少し画像や文字サイズでメリハリをつける印象もありますが、今回はデザイン面での工夫は少なめでした。
ただ、シンプルだからこそ、ベースとして肉付けしやすいとも言えます。後から変更しやすいデザインを作りたいときには、むしろ扱いやすいかもしれません。
設計
ページ上部のヘッダーにナビゲーションが配置されており、サイトとしての体裁は整っていました。しかし、コンテンツ部分に下層へのリンクがなく、他の生成ページに比べると設計思想はやや薄い印象です。こちらが与えたページ要素を忠実に表現した状態で、不要なものは付与せず再現したという見え方でした。より多くの指示や要素を与えれば、もう少し細かい設計が期待できそうです。
拡張
今回、こちらが与えた要素がもっともそのままアウトプットされたのがGeminiでした。原因がプロンプトにあるのかは不明ですが、閲覧ユーザーにとってさらに有用になるような工夫は少なく、与えた内容に忠実な出力でした。Geminiはコンテンツ要素に忠実に出力するケースも少なくないため、ある意味では順当な結果とも言えます。
デザイン性について感じたこと
Web制作では、見やすく分かりやすいだけではなく、「目を楽しませるデザイン」も重要です。情報をデザインするという観点に加え、感情を動かす表現まで求められる場面は少なくありません。この「人を楽しませるためのデザイン」は、現段階のAIが作るホームページでは、まだ難しい側面があると感じます。
過去に人のデザイナーとAIの両方に同様のデザイン依頼をしたことがありますが、その差は大きくありました。もちろん、AIは今後さらに進化し、人の感情や意図、意思を汲み取って表現できるようになる可能性はあります。実際、Web以外のイラストや画像生成では、かなり高いクオリティのアウトプットも見られます。そのため、ホームページ制作でも今後の進化余地は十分にあると感じます。
ホームページ制作をAIまかせにするのは難しい
企業におけるウェブサイト(ホームページ)の役割を考えると、AIによるホームページ制作は、そのまま企業の公式サイトとして公開するには改良・改善の余地が多いと判断します。なぜなら、企業サイトには次のような要件を満たす必要があるからです。
1. 集客力
検索や広告、SNSなど、どこから流入を獲得するかを考えた設計が必要です。
2. ブランド認知・定着
企業らしさを視覚・言語・体験として統一し、覚えてもらう必要があります。
3. イメージ戦略
色、形、大きさ、配置などで「どう見られたいか」を表現する必要があります。
4. 情報伝達力
流入経路やユーザー意図に応じて、伝えるべき情報を整理しなければなりません。
5. 目標達成力
売上向上、問い合わせ獲得、認知拡大など、サイトの目的に沿って成果につなげる必要があります。
AIは情報を扱い、テキストベースでの構成や設計が得意です。しかし、色、形、大きさ、配置、場合によっては音がどういう効果をもたらすかという繊細な設計までは、十分に考慮されていないことがあります。
さらに、集客するためのキーワード設計、自社サービスの見せ方、ブランドの形成と定着、どのイメージを誰にどう伝えるか、サイト訪問経路に応じた情報の出し分け、目標達成のための導線設計など、課題は多岐にわたります。
AIでホームページが作れることと、成果が出ることは別
AIでホームページが作れるというのは、HTMLなどのコードをAIが生成してくれるという意味では確かに成立します。しかし、それが成果の出るホームページになるかどうかは別問題です。
サイト制作は、データ、根拠、経験、実績、感覚、共感が合わさって形になるものです。これらを総合して判断し、戦略に落とし込むという点では、現時点では人が行うのが最も適していると感じます。
AIは制作過程では非常に強力
一方で、データや情報の整理、拡張、応用という点では、AIは非常に強力なツールです。実際、ホームページ制作の過程でAIを使う頻度は、この数年で非常に高くなりました。
完成版として公開するホームページをそのままAIに任せるのは難しくても、たとえば制作会社や社内の担当者に「こういうページを作りたい」と伝えるための構成案やHTMLのたたき台を作る用途には非常に有効です。実際にGeminiやChatGPTを使って、伝えたい内容、構成、流れをHTML化し、資料として支給いただくケースもあります。その後、人が協議してページ設計図に落とし込み、デザイナーがデザインし、コーダーがHTMLとして実装する、という流れはすでに現場で起きています。
AIによるホームページ制作で有効なケース
結論として、現段階では望む形のホームページ制作をAIにすべて任せるのは難しいと感じます。ただし、用途を選べば非常に相性が良い場面もあります。
個人のホームページ制作
個人が趣味でサイトを作りたい場合は、AIによるホームページ制作は十分有効です。特に、高度なデザイン性を求めないWiki、まとめサイト、ニュース系サイト、ブログなどはAIとの相性が良いと感じます。
過去には特定の社会人サークルやグループで、情報交換や情報確認のために簡単なウェブサイトを作るケースもありました。掲示板のような機能も含め、こうした用途ならAIによる制作でも十分に実現可能です。
部分的なホームページ制作
たとえばWordPressのようなCMSでは、サイトの形がテンプレートとして用意されています。テンプレート側で見た目が整っているため、色、テキスト、画像を差し込むだけでホームページを形にできます。このテンプレートの一部パーツをAIで作成する使い方は非常に有効です。
HTMLがよく分からない方でも、「このように作って」とAIに指示することで、ページの一部を制作できます。また、既存HTMLをテンプレートとして活用し、「このテキストを○○に書き換えて」「2つあるリストを○○を加えて3つに変更して」といった指示でも、部分的なホームページ制作は十分可能です。
AI活用が向いている使い方
- 構成案のたたき台を作る
- HTMLの一部パーツを作る
- 既存ページの文言差し替えやリスト追加をする
- 制作会社や社内に伝えるための資料を作る
つまり、現時点で相性が良いのは「ホームページ制作の補助」としての使い方です。特に、部分的なコーディングや叩き台の作成、情報整理には強みがあります。
各AIによる見解
ここで、AI自身が「要件を考慮したホームページ制作は可能か」という問いにどのように答えるのかも確認しました。今回は細かいプロンプトを作らず、初回でアウトプットされたHTMLを採用したため、段階を踏めばもっと望む結果が得られる可能性もあります。そこで、各AIに次のような内容で見解を求めました。
プロンプト
ウェブサイト(ホームページ)制作における考え方を示してほしい。ウェブサイトの制作においては要件として、集客力、ブランド認知・定着、イメージ戦略、情報伝達力、目標達成力といった事柄を達成する必要があると考える。この要件を達成する必要があると考えるが、これらを考慮してホームページ制作を行うことは可能であるか?
01.ChatGPT
結論から言うと、ご提示いただいた要件(集客・ブランド・イメージ・情報伝達・目標達成)をすべて統合的に考慮したホームページ制作は十分に可能です。ただし、そのためには「デザイン制作」ではなく、戦略設計→構造設計→表現設計→実装→運用までを一貫して設計する必要があります。
ホームページは単なるHTML制作ではなく、事業成果を生むためのマーケティング装置として考えるべきであり、見た目、実装、コンテンツ、導線、SEOや広告までを一体で捉える必要があります。
また、要件定義、集客設計、情報設計、ブランド・イメージ設計、コンテンツ設計、導線設計、UI/UX設計、HTML実装の順に考えることが重要で、特に「誰に・何を・なぜ届けるか」が曖昧だとデザインは失敗しやすいという見解でした。
一言でまとめると、ホームページ制作とはユーザーの行動を設計することという整理になります。
02.Claude
Claudeは、提示された要件を考慮したコーポレートサイトのHTML制作は可能だとしつつも、「考慮して設計・提案する」ことと「すべてを自動的に最適化する」ことは区別して考える必要があると回答しました。
集客力はセマンティックHTMLやモバイルファースト設計、ページ速度などに関わり、ブランド認知やイメージ戦略は色、余白、タイポグラフィ、写真のトーン統一によって形成されると整理しています。さらに、アクセス経路や訪問者の意図を前提にした情報設計、CTAやフォーム導線による目標達成設計も重要だとしています。
また、HTMLで実現できることと、HTMLの外側にあることを明確に分けている点が印象的でした。戦略・設計・実装・改善の4段階で考え、HTMLの品質はその上流にある意思決定の質に依存する、という見解です。
03.Gemini
Geminiも、提示されたような要件や課題はまさにプロフェッショナルなサイト制作に不可欠な戦略的設計そのものであり、これらすべてを考慮してコーポレートサイトを制作することは十分可能だと回答しました。
特に、色・形・配置・音といった視覚要素は、単なる装飾ではなく「ユーザーの行動と感情をコントロールする装置」として機能すると整理しています。また、ブランド形成、流入経路に応じた情報出し分け、CTAによるゴール設計なども重視していました。
HTML/CSS/JSとしては、構造化、レスポンシブ対応、パフォーマンス最適化などを通じて、こうした戦略を具現化するべきだという考え方でした。ブランドの理想像とユーザーのニーズが交差する点をサイトの核に据えることが重要、というまとめ方も印象的です。
まとめ
AIによるホームページ制作は、少なくともコーディングという領域ではかなり実用的になってきたと感じます。HTMLのたたき台を作る、構成を整理する、一部パーツを実装するといった用途では、すでに強力な支援ツールです。
一方で、人の感情の動きや欲求の変化に対して、どのように表現や導線で応えるかという点は、まだ乏しい部分があると感じます。これはホームページ制作において非常に大きな課題であり、企業サイトでは特にクリティカルな弱点になり得ます。
AIで制作を進める場合は、この問題点を埋めるために、プロンプト、資料、指示の質を高めていく必要があります。また、デザイン性においても、デザイナーが制作した見た目に届かせるのはまだ難しく、スタンダードな構成をベースに、画像やイラスト、配色、文字サイズや装飾などを人が調整していく必要があるでしょう。
とはいえ、AIは今後さらに進化していくはずです。人が介在しないホームページ制作が当たり前になる日も、まったくあり得ない話ではないと感じます。ただし、最も肝になるのは戦略的な部分です。目標達成するための工夫まで含めて設計できるかという点は、構造、欲求、意思決定、気まぐれ、趣味嗜好など、多くの要素に左右されます。この領域は、まだまだ人の強みが大きいと言えるでしょう。
現段階では、AIにホームページ制作をすべて任せるのではなく、補助として活用するのが最も現実的です。構成案の整理、部分的なコーディング、たたき台の作成など、得意な工程でAIを使い、人が戦略や設計、表現の最終判断を行う。この役割分担が、今のところ最も実務的で成果につながりやすい使い方だと考えます。