GA4を使ったWebサイト解析-ライフサイクル-集客編

GA4を使ったWebサイト解析-ライフサイクル-集客編

サイトを分析するGA4(Googleアナリティクス4)のライフサイクルにある「集客」の使い方やウェブサイトの分解析方法をわかりやすく紹介します。GA4の集客に関する項目はサイトの流入をいくつもの項目(ディメンション)と数字として表示する指標があります。このレポートを用いて、自社のホームページについて解析を行うことで問題点を浮き彫りにして明確な課題見つけられるようになります。
用語など慣れない部分もありますが、極力補足を入れて紹介したいと思います。

GA4関連の記事紹介
・GA4の導入について
GA4の導入はこちらの記事

・ユーザーレポートの分析
GA4を使ったWebサイト分析-ユーザーレポート編

GA4レポートの構造について

GA4を使ったWebサイト分析-ユーザーレポート編でも紹介をしましたが、まずはGA4のレポートの構造について案内をします。まずはGA4の画面を開き「レポート」をクリックしてください。
左のナビゲーションに「レポートのスナップショット」「リアルタイムの概要」「リアルタイムページ」「ユーザー」「ライフサイクル」「ビジネス目標」の3つまたはいずれかの項目が確認できます。
※GA4の設定により項目数が異なります。

この記事では「ライフサイクル」について説明します。
ユーザーに関するレポートについて詳しく知りたい方はGA4を使ったWebサイト分析-ユーザーレポート編で構造や解析方法を紹介しています。

レポート「ライフサイクル」を表示させる方法

上記で確認した項目に「ライフサイクル」が無い場合は以下の手順で表示をさせることが出来ます。
※すでに表示されている場合はこのステップをスキップして、次の項目「GA4のレポート構造」から閲覧してください。

  • STEP1ライブラリをクリック
    左ナビゲーションの一番下部にある「ライブラリ」をクリック

    ライブラリをクリック

  • STEP2コレクション内ユーザーの縦三点リーダーをクリック
    コレクション内の画面に遷移しますので、ライフサイクルと記載のある右側の縦に3つの点が並んだ「縦三転リーダー」をクリックします。

    縦三点リーダーをクリック

  • STEP3公開をクリック
    縦三点リーダーをクリックすると下部にメニューが表示されるので「公開」をクリックします。

    公開をクリック

  • STEP4公開状態を確認
    「公開」をクリックすると「非公開」が@すべての顧客に公開済み」に変化します。また同時に左ナビゲーションに「ライフサイクル」の項目が表示されているのが確認できます。

    公開を確認

GA4のレポート構造

GA4のレポートはコレクションという入れ物があります。その中にトピックがあり、「概要(レポート」「詳細レポート」が含まれている構成です。各トピックには一つの概要レポートと、詳細レポート無し、または1つ以上の詳細レポートを登録されています。

コレクション名「ライフサイクル」、トピック名「集客」、概要「集客サマリー(概要レポート)」、詳細レポートは「ユーザー獲得」「トラフィック獲得」「ユーザー獲得コホート」の3つでデフォルトは構成されています。

GA4レポートの構造

集客サマリー(概要レポート)の構造

概要レポートは各トピックに関するデータを俯瞰してみることができるレポートです。どのトピックでも構造は同じです。

  • 計測期間:画面右上の日付を選択し、確認したい計測データの期間を入力します。
  • 比較の適用:左上の項目より選択が可能。「すべてのユーザー」「モバイル トラフィック」など対象のユーザーを選択することで、閲覧したい対象のユーザーに絞り込みが可能です。
  • 概要カード:集客サマリー(概要のレポート)ではユーザーやセッションといった集客に関するディメンションでデータを俯瞰してみることが出来ます。一つひとつのデータを「概要カード」と呼びます。

概要レポートの構造

詳細レポートの構造

詳細レポートはある項目(例えば国)を軸にサイトにアクセスしたユーザーの数、問い合わせなどサイトゴール(キーイベント)に至った数など、項目(ディメンション)に対して複数の指標でデータを詳しく見ることができるレポートです。

  • 計測期間:画面右上の日付を選択し、確認したい計測データの期間を入力します。
  • 比較の適用:左上の項目より選択が可能。「すべてのユーザー」「モバイル トラフィック」など対象のユーザーを選択することで、閲覧したい対象のユーザーに絞り込みが可能です。
  • フィルタ:表示しているデータをある項目(ディメンション)の一部に絞り込みができます。例として「市区町村」という項目(ディメンション)の中で横浜市(Yokohama)に一致するデータのみ表示させるという使い方が想定されます。
  • グラフ:各指標のうち、現在ソートされている指標のデータを基に指定した期間の推移を表すグラフが表示されます。
  • グラフの単位:指定した期間を「日」「週」月」単位にグラフ表示を変更できます。
  • ディメンション(項目):実数の一番左に記載されている項目です。「国」や「市区町村」などの項目が表示され「▼」でディメンション(項目)の変更ができます。また「+」から第2ディメンション(項目)を追加する事ができます。
  • 指標:「アクティブユーザー」「新規ユーザー」などの指標が表示されます。レポートにより表示される指標は異なり、指標をクリックすることで昇順、降順にソートする事が可能です。

詳細レポートの構造

GA4の「ライフサイクル」コレクションの「集客」に関する構造、集客の概要レポート、詳細レポートの構造と画面構成について確認ができましたので、次から各レポートの内容について詳しく紹介していきます。

GA4レポート:ライフサイクルの集客の使い方と説明

GA4のレポート「ライフサイクル」コレクションはデフォルトで「集客」「エンゲージメント」「収益化」「維持率」4つのトピックを持ちます。

集客は「概要」「ユーザー獲得」「トラフィック獲得」「ユーザー獲得コホート」になっており、概要と1つの詳細レポート3つが登録されています。

集客レポートの内容

ライフサイクル「集客レポート」の概要と詳細レポートについて

ライフサイクル内にある「集客」トピックに登録されている「概要」「詳細レポート」で確認できるデータの全体像をまずは把握しておきましょう。各レポートの詳細は後述紹介します。
ここでは集客がどのような構成で、どのようなデータが参照できるのかを把握することで、各レポート詳細の理解がしやすくなります。

  • 集客
    • 概要(集客サマリー) :アクティブユーザー、新規ユーザー、各チャネルごとの新規ユーザー数、セッション数など、集客に関するデータのサマリーを確認できる
    • ユーザー獲得 :チャネル、メディア、参照元などの各項目(ディメンション)を総ユーザー数、新規ユーザー数などのユーザー単位での集客が確認できるレポート。
    • トラフィック獲得 :サイトにアクセスが発生した「セッション」ベースで各指標が確認できるレポート。そのサイトアクセス(セッション)がどこから発生して、どの程度の時間見られたのかなどの視点でデータの把握が可能。
    • ユーザー獲得コホート :ユーザーの「最初」に焦点を当てたレポート。「チャネル」「参照元」など最初の起点ごとに収益、トランザクション、120日間の平均値の指標を確認できる主にEC系など収益が発生するサイトで役に立つレポート

ユーザーとセッションの違い

集客関連の用語でよく聞かれることの一つとして「ユーザー」「セッション」の関係があります。まず把握しておきたいポイントとしては「ユーザー」は誰という「人」が単位になっています。
セッションは「サイトのアクセス」が単位になっています。GA4のレポートではもう少し細かく定義されている部分がありますが、いまのところはこのような理解をしておくとよいでしょう。細かな定義については追々把握していく方が混乱が少なく理解できます。

ユーザーとセッションの違い

GA4のレポートは必ず計測期間を指定しよう

GA4の画面右上に計測したい期間を設定する項目が表示されています。例えば10月1日~31日までなど計測する期間によって表示されるデータが異なります。季節イベントや繁忙期、閑散期があるビジネスの場合はこの期間は指定するようにしましょう。

GA4の計測期間

GA4集客(トピック)の詳細

GA4のライフサイクルの集客では、サイトにアクセスした「ユーザー」「セッション」単位でどの経路(チャネル)からアクセスがされたのか、どのメディアから新規ユーザーが獲得できたのかという視点でデータの確認を行うことができます。
前述の通り、集客は「概要」「ユーザー獲得」「トラフィック獲得」「ユーザー獲得コホート」になっており、概要と1つの詳細レポート3つで構成されています。次から各レポートについて紹介していきます。

概要(集客サマリー)

集客の概要を開くと「集客サマリー」として概要を確認することができます。この集客サマリーでは「ユーザー」セッション」の視点で各サマリーデータを見ることができます。

ユーザーは複数ページを閲覧などを行った「アクティブユーザー」、新規でサイトにアクセスした「新規ユーザー」、サイトアクセスした際の「セッション」をベースとしたデータが確認できます。GA4でこのサマリーなどの概要で閲覧できるサマリーデータを「概要カード」と名称しています。

各カードの右下にあるリンク「○○を表示」をクリックすることで、該当カードの詳細レポートを閲覧することができます。

GA4集客サマリー

  • アクティブユーザー、新規ユーザー数(GA4集客サマリーの概要カード)アクティブまたは新規ユーザーの推移が確認できる
    集客サマリーアクティブユーザー、新規ユーザー数
  • 新規ユーザー数(GA4集客サマリーの概要カード)新規ユーザー数を「チャネル」「参照元」「メディア」などの項目別に新規ユーザー数を確認ができるカード
    集客サマリー新規ユーザー数
  • セッション(GA4集客サマリーの概要カード)セッション単位で「チャネル」「参照元」「メディア」「広告キャンペーン」などの項目別にセッション数を確認できるカード
    集客サマリーアクティブセッション
  • 120日間の平均値(GA4集客サマリーの概要カード)120日間の収益を最初に購入や・サービル利用などでサイト内の収益として記録されたユーザー数で割った平均を確認できるカード
    集客サマリー120日間の平均値
  • Googleオーガニック検索のトラフィックの獲得(GA4集客サマリーの概要カード)オーガニックの表示回数、クリック数、エンゲージメント率などを「ランディングページ」「国」「デバイスカテゴリ」別に確認ができるカード
    Googleオーガニック検索のトラフィックの獲得
  • Googleオーガニック検索のクエリ(GA4集客サマリーの概要カード)Googleオーガニックのセッションで発生したクエリをクリック、表示回数、クリック率、平均掲載順位ごとにクエリを確認できるカード。
    Googleオーガニック検索のクエリ

ユーザー獲得

GA4のレポート「ユーザー獲得」ではユーザーを軸として「チャネル」「メディア」「参照元」「プラットフォーム」「キャンペーン」などに分けて各指標を確認できるレポートです。

このレポートではどれだけのユーザーがいて、新規、リピーター数、平均エンゲージメント時間をみることで、ユーザーがどこからきて、どれだけの割合がコンバージョン(キーイベント)に至ったかを把握することができます。

GA4レポート「ユーザー獲得」

選択できるディメンション
# ディメンション 説明
1 ユーザー最初のメインのチャネルグループ 「設定」内のチャネルグループでメインに設定したチャネルグループ
2 ユーザーの最初のデフォルトチャネルグループ ユーザーが最初にサイトにアクセスした際のチャネル別にデータを見ることができる。例えばGoogle検索からの流入は「Organic Serach」に分類される
3 ユーザー最初のメディア ユーザーがサイトに訪れる際に閲覧していたメディア別にデータを見ることができる。例えばInstagramからサイトURLを経由した場合は通常メディアが「social」に分類される※参照元がl.instagram.comの場合はreferral
4 ユーザーの最初の参照元 ユーザーが訪れる前に閲覧していたサイト(アプリ)などの参照元(ソース)。上記のInstagramであれば、参照元は「instagram」になりGoogle検索であれば参照元は「google」と表示される
5 ユーザー最初の参照元/メディア 上記「3」「4」を表示できるディメンションです。メディアや参照元単体ではなく、並列してみたい場合に便利なディメンション
6 ユーザーの最初の参照元プラットフォーム サイトにアクセスする際にプラットフォームが表示されます。例えばGoogle広告経由のアクセスである場合は「Google Ads」と表示されます。ユーザーコレクションのテクノロジートピックにもディメンションとして「プラットフォーム」がありますが、そのプラットフォームとは別の内容になるため混同しないように注意が必要。
7 ユーザーの最初のキャンペーン 自動もしくは手動のタグ設定により割り当てられたパラーメーターの内容が表示されます。Google広告で「0円からはじめる広告」とキャンペーン名を設定した場合は「0円からはじめる広告」と表示され、別のリンクパラメーターにutm_campaignに手動で設定した場合は設定した内容が表示されます。
8 ユーザーの最初のGoogle広告の広告ネットワークタイプ Google広告とGA4を接続した場合に表示される項目です。Googleが保有する複数のメディア経由での流入では「Cross-network」と表示され、Googleリスティング広告では「Google search」と表示されます。
9 ユーザーの最初のGoogle広告の広告グループ名 「8」同様にGoogle広告とGA4を接続した場合に表示される項目です。Google広告で設定したグループ名が表示されます。
    デフォルトチャネルグループについて

    よく見かけるチャネルグループについて紹介します。各チャネルに分類される条件などはここで記載はしませんが、詳しいチャネルグループを見たい方はアナリティクスヘルプの[GA4] デフォルト チャネル グループを参照ください。

  • Organic Search :Google、Yahoo、Bingなどの検索エンジンからの流入
  • Organic Shopping :Google Shoppingなどのショッピングサイトからの流入
  • Organic Social :instagram,facebookなどのソーシャルメディアからの流入
  • Organic Video :youtube,netflixなどの動画サイトからの流入
  • Referral :コーポレートサイト、キュレーションサイトなどのメディアからの流入
  • Direct :どこからきて、どのようなメディアであるかわからない場合の流入。例えばQRコード、お気に入り、メモからURLをコピペした場合などのサイトアクセス
  • Paid Search :リスティング広告などの広告による検索エンジン経由の流入
  • Paid Shopping :広告によるショッピングサイト経由の流入
  • Paid Social :広告によるソーシャルメディア経由の流入
  • Paid Video :広告による動画メディアからの流入
  • Display :Googleディスプレイ広告やメディアがdisplay,bannerに該当する流入
  • Cross-network :Google広告でGoogleが保有する複数のメディアを利用した広告配信からの流入。例えばGmail、Youtubeなどを使うP-MAX(Google広告の1種)が該当する
  • Email :メール内のリンクからの流入
ユーザー獲得の指標

ユーザーー獲得レポートのデフォルトで設定されている指標を紹介します。レポート内の指標はカスタマイズすることができるため、閲覧しているプロパティによっては該当しない項目がある可能性があります。

# 指標 説明
1 総ユーザー数 サイトにアクセス(イベントが発生)した合計ユーザー数。※イベントが発生等というのはサイトセッションの開始である「session_start」が記録されたという意味です
2 新規ユーザー数 はじめてサイトに訪れた際のイベント「first_visit」が発生したユーザーの数
3 リピーター数 過去にセッションを1回以上開始したことのあるユニークユーザーの数
4 アクティブユーザーあたりの平均エンゲージメント時間 上記の「新規ユーザー」として記録されるか、またはエンゲージメントセッションが発生でアクティブユーザーとなり、またブラウザが表示されていた時間のアクティブユーザーあたりの平均時間
5 イベント数 ユーザーが発生させたイベント数を確認できる指標。ドロップダウンリストでプロパティ設定しているイベント数の選択が可能。イベントにはページビュー数などが含まれる
6 キーイベント(コンバージョン) ユーザーが発生させたコンバージョン数を確認できる指標。GA4で設定したキーイベント(コンバージョン)を選択が可能。ECであれば購入、コーポレートやサービス系サイトであればお問い合わせなどを選択するとピンポイントのキーイベントを確認できる
7 ユーザーキーイベントレート コンバージョン数/ユーザーの割合で算出した、ユーザーにおけるコンバージョンの割合

トラフィック獲得

GA4のライフサイクル-集客にある「トラフィック獲得」はセッションを軸として、流入経路である「チャネル」「参照元」「メディア」などの項目別にセッションに関するデータを確認できるレポートです。

セッション = サイトアクセスと捉えて問題はありません。通常はページを表示した段階でセッション開始となります。このセッションが終了(タイムアウト)する条件はセッションが開始されてから30分間操作がされてなった場合にセッション終了(タイムアウト)となります。

留意する点としては別の参照元(Google検索のあと、別メディアからサイトアクセス)や日付が変わってもセッションは切れない点です。以前のUAを利用している場合はセッションが切れましたがGA4では切れないためカウント方法には注意が必要です。

GA4レポート「トラフィック獲得」

    セッションのタイムアウト時間を調整する

    GA4ではデフォルトで30分とタイムアウト時間が設定されていますが、変更する手順は以下になります。

  • STEP1Googleアナリティクス画面右下の管理(歯車マーク)をクリック
    Googleアナリティクス画面右下の管理(歯車マーク)をクリック
  • STEP2データの収集と修正内の「データ ストリーム」を選択
    データの収集と修正内の「データ ストリーム」を選択
  • STEP3ウェブのデータストリームを選択
  • STEP4Googleタグ内の「タグ設定を行う」を選択
    Googleタグ内の「タグ設定を行う」を選択
  • STEP5設定内の「もっと見る」を選択
    設定内の「もっと見る」を選択
  • STEP6「セッションのタイムアウトを調整する」を選択
    「セッションのタイムアウトを調整する」を選択
  • STEP7セッションのタイムアウトを調整する画面が表示されるので、任意のタイムアウトの時間、分を入力
    ※デフォルトは30分
    タイムアウトの時間、分を入力
トラフィック獲得で選択できるディメンション
# ディメンション 説明
1 セッションのメインのチャネルグループ 「設定」内のチャネルグループでメインに設定したチャネルグループ
2 セッションのデフォルトチャネルグループ ユーザーがセッションを開始した際にアクセスした時のチャネルが表示される。ユーザーの最初のデフォルトチャネルグループ同様に、Google検索からの流入は「Organic Serach」に分類される
3 セッション最初の参照元/メディア セッションが開始する際にユーザーを誘導したウェブサイトなどのメディアの参照元とトラフィックの種類をメディアとして併記するディメンション。例えばGoogle検索の場合は「google / organic」と表示される
4 セッションのメディア ユーザーがセッションを開始する際のトラフィックの種類を表示。例えば他のウェブサイトから発生したセッションの場合は「referral」に。自然検索の場合は「organic」となる
5 セッションの参照元 セッション開始時にユーザーを誘導したが訪れる前に閲覧していたサイト(アプリ)などの参照元(ソース)。上記のInstagramであれば、参照元は「instagram」になりGoogle検索であれば参照元は「google」と表示される
6 セッションの参照元プラットフォーム サイトアクセスする際のトラフィックソース(流入経路)を分類したものをプラットフォームとして表示されます。ユーザー獲得の欄でも記載しましたが、Google広告経由のアクセスである場合は「Google Ads」と表示されます。セッションコレクションのテクノロジートピックにもディメンションとして「プラットフォーム」がありますが、そのプラットフォームとは別の内容になるため混同しないように注意が必要。
7 セッションのキャンペーン 自動もしくは手動のタグ設定により割り当てられたパラーメーターの内容が表示されます。Google広告で「0円からはじめる広告」とキャンペーン名を設定した場合は「0円からはじめる広告」と表示され、別のリンクパラメーターにutm_campaignに手動で設定した場合は設定した内容が表示されます。
トラフィック獲得の指標

トラフィックー獲得レポートでは、下記の指標がデフォルトで設定されています。業種業態問わずトラフィック獲得のレポートはサイトのアクセス単位(セッション)のデータになるため、その成果を一目で見やすいレポートです。そのため確認や解析を行う機会が多くなるレポートでもあるため、各指標を正しく把握することで、自社サイトの解析から施策案につなげやすくなります。またレポート内の指標はカスタマイズすることができるため、確認した指標があればカスタマイズを検討しましょう。

# 指標 説明
1 セッション ウェブサイトのページを開いた際に、他にブラウザで開いていなければ、セッションとしてカウントされます。セッションの開始イベントとしてい録される「session_start」イベントと計測期間などの関係で数字が一致しない場合があります。
2 エンゲージのあったセッション数 10秒を超えて継続したセッション、キーイベント(コンバージョン)が発生したセッション、2回以上のページビューが発生したセッションの数をカウント
3 エンゲージメント率 エンゲージメントの発生したセッションの割合を表示
4 セッションあたりの平均エンゲージメント時間 ウェブページが開かれたブラウザが閲覧された状態(フォーカス状態)である平均時間
5 セッションあたりのイベント数 イベントが発生した(トリガー)した回数をセッションで割った平均数
6 イベント数 セッションで発生(トリガー)したイベント数
7 キーイベント(コンバージョン) セッションで発生したキーイベント(コンバージョン)数を確認できる指標
8 合計収益 イベントpurchaseが発生した際の購入による収益を合計した値
    レポートをカスタマイズする方法

    レポートを好きな指標、ディメンションにカスタマイズすることができます。方法は簡単で画面右上にある「ペン」のマークを選択します。
    すると閲覧していたレポートをカスタマイズする画面に移動しますので、ディメンション、指標などを好みの内容に変更して「保存」を選択すればカスタマイズが完了します。

    • 保存する際の注意点
      保存する際は以下の点に注意しましょう。
    • 現在のレポートへの変更を保存する
      いま閲覧していたレポートに上書き保存されます。元のレポートを変更したくない場合は下記の「新しいレポートとして保存」を選択しましょう。
    • 新しいレポートとして保存
      新たなレポートとして保存ができます。迷ったらこちらを選択するとよいでしょう。

ユーザー獲得コホート

ユーザー獲得コホートとは、特定の期間に初めてウェブサイトやアプリを利用したユーザーグループのことです。この「初めて」という点が重要で、過去に利用経験のあるユーザーは含まれず、同じ期間(例:同じ週や月)にウェブサイトを初めて訪問したユーザーグループの収益、トランザクションの状態を分析することができます。

たとえば、1月に獲得した新規ユーザーグループと2月に獲得した新規ユーザーグループでは、その後のサイトへの再訪問パターンや行動に違いがあるかもしれません。ユーザー獲得コホートを使用することで、これらの違いを明確に可視化できます。

ユーザー獲得コホート

ユーザー獲得コホートで選択できるディメンション
# ディメンション 説明
1 ユーザー最初のメインのチャネルグループ 「設定」内のチャネルグループでメインに設定したチャネルグループ
2 ユーザーの最初のデフォルトチャネルグループ ユーザーが最初にサイトにアクセスした際のチャネル別にデータを見ることができる。例えばGoogle検索からの流入は「Organic Serach」に分類される
3 ユーザーの最初の参照元 ユーザーが訪れる前に閲覧していたサイト(アプリ)などの参照元(ソース)。上記のInstagramであれば、参照元は「instagram」になりGoogle検索であれば参照元は「google」と表示される
4 ユーザー最初のメディア ユーザーがサイトに訪れる際に閲覧していたメディア別にデータを見ることができる。例えばInstagramからサイトURLを経由した場合は通常メディアが「social」に分類される※参照元がl.instagram.comの場合はreferral
5 ユーザー最初の参照元/メディア 上記「3」「4」を表示できるディメンションです。メディアや参照元単体ではなく、並列してみたい場合に便利なディメンション
6 ユーザーの最初のキャンペーン 自動もしくは手動のタグ設定により割り当てられたパラーメーターの内容が表示されます。Google広告で「0円からはじめる広告」とキャンペーン名を設定した場合は「0円からはじめる広告」と表示され、別のリンクパラメーターにutm_campaignに手動で設定した場合は設定した内容が表示されます。
7 ユーザーの最初の参照元プラットフォーム サイトにアクセスする際にプラットフォームが表示されます。例えばGoogle広告経由のアクセスである場合は「Google Ads」と表示されます。ユーザーコレクションのテクノロジートピックにもディメンションとして「プラットフォーム」がありますが、そのプラットフォームとは別の内容になるため混同しないように注意が必要。
ユーザー獲得コホートの指標

トラフィックー獲得レポートでは、下記の指標がデフォルトで設定されています。業種業態問わずトラフィック獲得のレポートはサイトのアクセス単位(セッション)のデータになるため、その成果を一目で見やすいレポートです。そのため確認や解析を行う機会が多くなるレポートでもあるため、各指標を正しく把握することで、自社サイトの解析から施策案につなげやすくなります。またレポート内の指標はカスタマイズすることができるため、確認した指標があればカスタマイズを検討しましょう。

# 指標 説明
1 新規ユーザー数 はじめてサイトに訪れた際のイベント「first_visit」が発生したユーザーの数
2 合計収益 イベントpurchaseが発生した際の購入による収益を合計した値
3 トランザクション ウェブサイトで完了した購入の数。イベントpurchaseが発生した数と同一
4 120日間の平均値 コホート獲得レポートでは指定した計測期間の合計収益を新規ユーザー数で割った平均値が表示される

集客―ユーザー獲得レポートでのサイト解析とインサイト

前項までで、GA4のレポート構造や集客に関する概要、そしてユーザー獲得レポートで確認できるディメンションと指標について解説しました。ここではユーザー獲得レポートのデータ情報を活用して具体的な分析例と、そこから導き出されるインサイトを解説します。

ユーザー獲得レポートを用いた詳細な解析例とインサイト

1. チャネル別新規ユーザー獲得状況の詳細分析と具体的な改善策

「ユーザーの最初のデフォルトチャネルグループ」ディメンションと「新規ユーザー数」「エンゲージメント率」「コンバージョン率」指標を組み合わせて分析することで、各チャネルのパフォーマンスを評価することができます。他にも複数の指標がありますので、この解析例を基にパフォーマンスの評価を進めることができると思います。

デフォルトチャネルグループ 新規ユーザー数 エンゲージメント率 コンバージョン率
Organic Search 1000 50% 5%
Paid Search 500 30% 2%
Social 200 60% 1%
Direct 300 40% 3%

インサイト例1(Organic Search):新規ユーザー数は多く、エンゲージメント率、コンバージョン率ともに他のチャネルと比べてパフォーマンスは悪くありません。
CV率5%ということはCV数50となります。そのため検索パフォーマンスの伸びしろが十分に確認ができる状態であれば、このチャネルからの流入を延ばすことを検討します。

  • 改善策:検索パフォーマンスを把握することができるSearch Consoleを用いて、現在の集客ページ、検索キーワードの分析を行います。同時にサジェスト、キーワードツールを使いユーザーの検索意図をより深く理解を進めます。コンテンツSEOを強化し、ユーザーのニーズに合致した情報を提供することで、流入の増加、エンゲージメント率とコンバージョン率の向上が期待できます。

インサイト例2(Paid Search):広告からの流入はエンゲージメント率、コンバージョン率ともに低くなりやすいチャネルです。もし過去に広告同一の広告配信を行っていた場合は広告のパフォーマンスを比較すると良いでしょう。
そして、エンゲージメント率、コンバージョン率の改善としては、広告クリエイティブとランディングページの関連性が低い、またはターゲット設定が適切でない可能性を疑いましょう。

  • 改善策:広告クリエイティブとランディングページへの文脈(コンテキスト)を齟齬を少なくし、一致させる内容であるかの確認、検討、改善を実施します。また、ユーザーに期待され、サービスや商品を利用したい(欲しい)と感じてもらえるように改善が必要です。
    データだけではなく、広告、ページ、CVポイントを見直して、場合によってはターゲット設定の見直し、セグメントの不一致も疑うべきです。ここでの データ上だけでは判断がしにくい箇所が出てきますので、「流入」「エンゲージメント」「CVR」が低迷している事実を確認して、より適切になユーザーが求めているものをリーチしてもらうための改善に努める点に注力しましょう。に

インサイト例3(Social):エンゲージメント率は高いものの、コンバージョン率が非常に低い状況です。これは、ソーシャルメディアからの流入ユーザーが購買目的ではなく、情報収集段階、もしくは興味があっての流入である可能性を疑います。

  • 改善策:まずソーシャルメディアではウェブページを閲覧する「時間」が短いケースが多くあります。この事実はGA4で適宜確認を行い、ランディングページが長い場合はページの短縮を検討します。興味・関心ユーザー、情報収集ユーザーに対してはそれぞれの目的にあったページを用意する、または興味関心を強く惹く内容からの情報提供エリア、購買導線をまとめているLPにするといった改善を実施します。
    商品・サービスの口コミ、評判を確認して、他社製品と比較してから購入を決断するといったプロセスがあるtめ、段階的な情報開示を行うこと購入率(コンバージョン率)を挙げる1つの方法でもあります。
    コンバージョン率については、購買意欲を高めるようなコンテンツ(事例紹介、ユーザーレビュー、キャンペーン情報など)を増やす。また、Webサイトへの導線を最適化し、スムーズにコンバージョンに至るように改善することで、コンバージョン率の向上が期待できます。

2. 参照元/メディアのユーザー行動詳細分析

「ユーザー最初の参照元/メディア」ディメンションと「平均エンゲージメント時間」「ページ/セッション」「直帰率」指標を組み合わせて分析することで、各流入元のユーザー行動をより深く理解できます。

参照元/メディア 平均エンゲージメント時間 ページ/セッション 直帰率
google / organic 2分30秒 3 60%
facebook / social 1分 1.5 60%
newsletter / email 3分 4 20%

インサイト例1(google / organic):直帰率がやや高いことから、検索キーワードとランディングページの内容にずれがあるか、ランディングページのユーザビリティに問題がある可能性があります。

  • 改善策:この場合はGA4の「ランディングページ」を確認します。ユーザーを集めているページの中で直帰率の高いページが存在するのかを第1の確認として必要になります。この作業はGA4とSearch Consoleの両方を用いて行うとより解析がしやすくなります。直帰率の高いランディングページが見つかった場合の改善策としては、内容を検索キーワードに合わせて最適化を検討します。
    またページの表示速度が遅くないかの確認もしましょう。ページの上部が閲覧できるまでの時間、実際にスクロールなどができるようになる時間が長い場合は、直帰率が高い要因がページの表示速度にある場合が考えられます。ページの表示速度を改善し、モバイルフレンドリーなデザインにするなど、ユーザビリティを高めることで、直帰率の改善が期待できます。

インサイト例2(facebook / social):ページ/セッションが低いことから、ユーザーはWebサイト内で十分に回遊していない可能性があります。

  • 改善策:関連コンテンツへの内部リンクを強化し、ユーザーがWebサイト内を回遊しやすくする。特にスマートフォンでのアクセスがほとんどのため、モバイルで関連コンテンツへの誘導がなされているか。などの導線確認をしましょう。
    特にスマートフォンユーザーかつ、Socialメディアからの流入はページ/セッションが低く、エンゲージメント時間が他デバイスとメディアに比べて宇短い場合が多く、離脱に繋がりやすいため、ユーザーが端的に必要とする情報が閲覧でき、魅力的に感じるなコンテンツの作成を意識しましょう。

3. キャンペーンの効果測定と最適化

「ユーザー最初のキャンペーン」ディメンションと「コンバージョン数」「コンバージョン値(収益)」ROAS(Return on Ad Spend)指標を組み合わせて分析することで、キャンペーンの費用対効果を詳細に評価できます。

キャンペーン コンバージョン数 コンバージョン値(収益) ROAS
spring_sale 200 100万円 172%
summer_campaign 100 30万円 67%
new_product_launch 150 75万円 106%

インサイト例1(summer_campaign):キャンペーンを設定する場合は広告、コンバージョン、PVなど何かしらの目標値に基づいて評価する場面が多くあります。実際にパフォーマンスと成果を測る上で不可欠な要素だからです。
この観点みると対象のキャンペーンは収益が低いにも関わらず、ROASが低いと一目で結果が分かります。まずはこのキャンペーン自体を継続or廃止することを検討するべきです。ビジネス上不可欠もしくは、優先度が高いなどの理由がある場合は改善を検討します。

  • 改善策:まずはROAS改善が第1優先と考えます。このケースでは上記表で見えない部分になりますが、流入する元からCVに至るまでのどこに問題があるのかをまず探る必要があります。
    CVの改善は点ではなく線で改善することが重要です。流入からCVまでどこがネックになっているのか。全体像をまずは把握してから改善ポイントを探ります。
    例えば広告の場合、表示回数、クリックに問題がある場合はキーワード、ターゲットオーディエンスの見直し、広告クリエイティブの改善、入札戦略の最適化などが考えられます。ランディングしてからの直帰率が非常に高い場合は広告とランディングページのアンマッチを疑います。このようにしてROASの改善を図る必要があります。選択したメディア自体に誤りがある場合もあるため、先ほど述べた通りキャンペーン自体の中止も検討する必要があるかもしれません。

分析を深めるために覚えておきたいテクニック

  • セカンダリディメンションの活用:「ユーザー最初のデフォルトチャネルグループ」に「デバイスカテゴリ」をセカンダリディメンションとして追加することで、チャネルごとのデバイス別のパフォーマンスを分析できます。
  • カスタムレポートの作成:表示されたレポートに対して必要なディメンションと指標を自由に組み合わせて、独自のレポートを作成することで、より詳細な分析が可能になります。
  • フィルタ:GA4データのフィルタを使いより絞り込んだデータを確認できるようにします。絞り込みは森から木、木から枝葉という感じでより細かなデータが把握できるため新たなインサイトの獲得に繋がります。

これらの分析例と高度なテクニックを参考に、ユーザー獲得レポートを最大限に活用し、Webサイトの改善とビジネスの成長に繋げてください。

集客―トラフィック獲得レポートでのサイト解析とインサイト

GA4のユーザー獲得のレポートの解析とインサイトについて記載を来ましたが、ライフサイクルの集客2つ目のトラフィック獲得レポートのデータや情報を活用した分析やインサイト、またそれに基づいた改善について紹介をしていきます。

トラフィック獲得レポートを用いた詳細な分析例とインサイト

1. チャネル別セッション状況の詳細分析と具体的な改善策

ウェブサイトの分析データとして使いやすい「セッションのデフォルトチャネルグループ」ディメンションと「セッション数」「エンゲージメント率」「コンバージョン率」指標を組み合わせた分析を紹介します。このディメンションと指標ではサイトへの流入元となる各チャネルのパフォーマンスを評価することができます。最もここに記載していない指標も合わせて確認は必要です。ここでは分かりやすく3つの指標を表記しています。

デフォルトチャネルグループ セッション数 エンゲージメント率 コンバージョン率
Organic Search 1500 45% 4%
Paid Search 700 25% 1.5%
Social 300 55% 0.8%
Direct 400 35% 2.5%

インサイト例1(Organic Search):セッション数は多いものの、エンゲージメント率とコンバージョン率が伸び悩んでいるという仮説が立てられそうです。エンゲージメント数・率を高めて、それに伴いCV数がCVRが比例して高くなるサイトとそうではないサイトがあるため、単純に決めつけて判断することはできません。過去のデータを合わせてみることが非常に重要です。
CVの改善は点ではなく線で改善することが重要と、前述「ユーザー獲得の解析とインサイト」の中で記載しましたが、同様にウェブ全体の数字を確認することが必要になってきます。今回のケースでは、流入キーワードとコンテンツのマッチング精度、またはサイト内導線に課題がある可能性を考えてみます。

  • 改善策:Search Consoleのデータも参照しながら、流入キーワードとランディングページの関連性を分析します。検索されてクリックされているワードとランディングページの間で文脈の齟齬が無いか、他の用途で検索しての流入がではないか、コンテンツの見直し、内部リンクの最適化、不随する情報の導線確認の改善を検討、実施し、ユーザーがより求めるコンテンツ、いわばユーザー体験の向上を図ります。

インサイト例2(Paid Search):セッション数、エンゲージメント率、コンバージョン率のいずれも低い状況です。広告ターゲティング、クリエイティブ、ランディングページの一貫性を見直す必要があります。

  • 改善策:広告のキーワード、ターゲット層を再検討し、より適切なユーザーに配信する。広告文言とランディングページの内容を一致させ、ユーザーがクリックした先にある情報の期待に応えられているのか再度確認しましょう。また届けたいユーザーに対して情報が届き、ランディング先に欲しい情報存在しているかを測定するためにA/Bテストを実施し、最適な広告クリエイティブとランディングページを検証することで、パフォーマンス改善を図ります。

インサイト例3(Social):エンゲージメント率は高いものの、コンバージョン率が極めて低い状況です。ソーシャルメディアからの流入は、ブランド認知や情報収集を目的としたユーザーが多いことが考えられます。

  • 改善策:ソーシャルメディアでの発信内容を、単なる情報提供だけでなく、購買意欲を刺激するコンテンツ(事例紹介、キャンペーン告知、限定オファーなど)にシフトする。Webサイトへの導線を明確にし、スムーズなコンバージョンを促す設計にすることで、コンバージョン率の向上が期待できます。

2. メディア/参照元別のセッション行動詳細分析

特定メディアからの流入パフォーマンスの分析は上記のチャネルよりも細かい粒度でアクセスデータを確認することが可能です。「セッションの参照元/メディア」ディメンションと「平均エンゲージメント時間」「ページ/セッション」「直帰率」指標を組み合わせて分析することで、流入元ごとのサイトアクセスの特性を把握できます。

参照元/メディア 平均エンゲージメント時間 ページ/セッション 直帰率
google / organic 2分 2.5 45%
yahoo / organic 1分30秒 2 50%
facebook / social 1分 1.2 65%
(direct) / (none) 1分45秒 2.2 40%

インサイト例1(google / organic vs yahoo / organic):Googleからの流入ユーザーはYahoo!からの流入ユーザーよりもエンゲージメント時間が長く、ページ/セッションも高い傾向にあります。これは、Google検索からの流入ユーザーの方が、より目的意識を持ってWebサイトを訪れている可能性を示唆しています。

  • 改善策:一例としてですが、Google検索とYahoo検索、どちらも検索エンジンとしての特長があり、利用者層がカテゴライズできる場合があります。それは年齢、性別などのユーザー属性を含めた内容かもしれません。またランディングしているページにも着目しましょう。同じページランディングしている場合は難しい部分もありますが、もしページが異なる場合は、ユーザー属性に合わせた情報の出し方、コンテンツの作りを意識して改善すると良いです。検索エンジンごとの特性に合わせたSEO対策を行うことで、効果的な集客につなげることが期待できます。

インサイト例2((direct) / (none)):流入元が不明な点があり、そのようなユーザーであるのかが判別しにくい部分があるのがネックですが、この参照元/メディアでは直帰率が比較的低く、平均エンゲージメント時間も一定程度あることから、すでに自社を知っていっる顕在層である可能性があります。流入方法についてはブックマークや直接URL入力など、リピーターによるアクセスが多いと考えられます。

  • 改善策:まずは流入元を明確にすることが改善としては正しい方法です。直近でdirect/noneになるようなWeb以外の配布物、QRコードなどの発行、LINE配信が無いかを確認します。何かしらdirect/noneになるような要素があれば、必ずパラメーターを付与して、参照元が確認できるようにしましょう。
    また顕在層によるリピートアクセスであればリピーター向けのコンテンツ(限定情報、会員特典など)を提供することで、エンゲージメントとロイヤルティを高められる可能性があるため、ロイヤリティ向上施策を検討するのも改善方法としては良いと考えます。

3. キャンペーンの効果測定と詳細分析

「セッションのキャンペーン」ディメンションと「コンバージョン数」「コンバージョン値(収益)」「ROAS」指標に加え、「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」などの指標も組み合わせて分析することで、キャンペーンのパフォーマンスをより深く理解し、さらなる改善ポイントを探ることが可能になります。

キャンペーン セッション数 コンバージョン数 コンバージョン値 ROAS セッションあたりの平均エンゲージメント時間
spring_sale 300 150 75万円 192% 2分30秒
summer_campaign 200 50 15万円 75% 1分
autumn_promotion 250 100 50万円 114% 2分

インサイト例1(summer_campaign):ROASが非常に低く、セッションあたりの平均エンゲージメント時間も短いことから、キャンペーンの内容がユーザーのニーズと合致していない可能性が高いです。

  • 改善策:全体的にパフォーマンスが悪い場合はキャンペーンを利用した経路や媒体を変更することを検討します。またキャンペーンのターゲット層、訴求内容、クリエイティブなどを根本的に見直す必要があります。過去の成功事例や競合のキャンペーンを分析し、改善点を見つけることが重要です。

分析を深めるために覚えておきたいテクニック

  • セグメントの活用:特定のユーザー属性(例:新規ユーザー vs リピーター、特定の地域からのユーザー)でセグメントを作成し、トラフィック獲得レポートに適用することで、より詳細な分析が可能になります。
  • カスタムディメンションと指標の活用:自社独自のデータ(例:会員ランク、商品カテゴリ)をカスタムディメンションとしてGA4に送信することで、トラフィック獲得レポートでより詳細な分析が可能になります。
  • データ探索(自由形式レポート):トラフィック獲得レポートでは提供されていない指標やディメンションを組み合わせて分析したい場合は、データ探索の自由形式レポートを活用することで、より柔軟な分析が可能になります。

これらの分析例と高度なテクニックを参考に、トラフィック獲得レポートを最大限に活用し、Webサイトへの集客戦略を最適化し、ビジネスの成長に繋げてください。

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回は「GA4を使ったWebサイト解析-ライフサイクル-集客編」としてGoogleアナリティクス4の使い方と解析について紹介をしました。この集客についてはフィルタ、比較の適用、ディメンション、指標のカスタマイズ、セカンダリディメンションの組み合わせを使うことで非常に多面的な解析を可能とします。
標準のレポートのままでは知りえない情報が多くあるため、サイト特性やKPIに合わせたレポートを作成することをおすすめします。

ユーザーレポートのディメンション、指標も重要なため、その分析方法やどのようなデータが見れるのかを把握しておくことで解析とインサイトの幅が広がります。
ぜひGA4を使ったWebサイト分析-ユーザーレポート編を合わせて確認することをおすすめします。

0円からはじめるWebマーケティング運営
0円からはじめるWebマーケティング運営者 https://zero-marke.jp/

Webの仕事に20年以上携わり、Web戦略支援、Webマーケティング、Webサイト制作、Webメディアの運用、Web広告の設計から運用などを担当。ナショナルクライアントから中小、ベンチャー、個人事業主までさまざまなクライアント様の仕事に従事。

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