Google-サイトの評判の不正使用ポリシー更新-寄生サイト判定をさらに厳格化

Google-サイトの評判の不正使用ポリシー更新-寄生サイト判定をさらに厳格化

Googleは2024年11月20日にサイトの評判の悪用に関するポリシーを更新したことを発表しました。サイトの評判の不正使用については今年の3月に新しいスパムに関するポリシーを公開していました。どのように変わったのかを紹介していきます。

サードパーティサイトはポリシー違反に厳格化

Googleはサイトの評判の悪用ポリシーをより厳格な表記に変更をしました。

サイトの評価の悪用とは、ホストサイトのランキングシグナルを利用して検索ランキングを悪用しようとする、サードパーティのページをサイト上に公開する行為です。
このようなサードパーティページには、スポンサーページ、広告ページ、パートナーページ、またはその他のサードパーティページが含まれ、一般的にメインサイトの目的とは独立しています。

Site reputation abuse is the practice of publishing third-party pages on a site in an attempt to abuse search rankings by taking advantage of the host site’s ranking signals. Such third-party pages include sponsored, advertising, partner, or other third-party pages that are typically independent of the main site’s purpose.

上記は今回更新された内容です。日本語は翻訳したので英文が正となります。そして以前の記載は下記になります。

サイトの評価の悪用とは、ファーストパーティのサイトのランキングシグナルを利用して検索ランキングを操作することを目的とした、サードパーティのページが、ファーストパーティの監視や関与がほとんどない、または全くない状態で公開されることです。
このようなサードパーティページには、スポンサーページ、広告ページ、パートナーページ、その他のサードパーティページが含まれ、これらは通常、ホストサイトの主な目的から独立しているか、ホストサイトの緊密な監視や関与なしに作成されています。

緊密な監督や関与とは、ファーストパーティのホスティング・サイトが(例えば、ファーストパーティに直接雇用されたスタッフや、ファーストパーティ・サイトのスタッフのために働くフリーランサーを介して)ユニークなコンテンツを直接制作または生成している場合を指します。検索順位を操作することを主な目的としてコンテンツを再配布することに重点を置く第三者サービス(「ホワイトレーベル」や「ターンキー」など)とは連携していない。

Site reputation abuse is when third-party pages are published with little or no first-party oversight or involvement, where the purpose is to manipulate search rankings by taking advantage of the first-party site’s ranking signals. Such third-party pages include sponsored, advertising, partner, or other third-party pages that are typically independent of a host site’s main purpose or produced without close oversight or involvement of the host site.
Close oversight or involvement is when the first-party hosting site is directly producing or generating unique content (for example, via staff directly employed by the first-party, or freelancers working for staff of the first-party site). It is not working with third-party services (such as “white-label” or “turnkey”) that focus on redistributing content with the primary purpose of manipulating search rankings.

以前のポリシーでは「ファーストパーティの監視や関与がほとんどない、または全くない状態で公開されることです。」と記載がありました。しかし今回の更新ではこの記載が無くなったことにより、ファーストパーティの監視、関与に関わらずポリシー違反と判定がされるということが確認できます。

ファーストパーティ・サードパーティとは

「ファーストパーティ」「サードパーティ」という言葉を聞きなれていない場合、Googleの記述はピンとこないかもしれません。業界によっては全く触れない言葉かもしれません。簡単ではありますが、各言葉について紹介します。

ファーストパーティ(first-party)
  • 当事者を意味します。
  • サイトの評判の悪用ポリシーではサイト(もしくはページ)を管理・運用する事業者(もしくはビジネス)のサイトやページをファーストパーティと呼びます
サードパーティ(third-party)
  • 第三者を意味します。
  • サイトの管理、運用者とは別の「当事者」ではないサイトを指します。ポリシーでは「サードパーティのページには、スポンサー、広告、パートナー、またはその他のサードパーティのページが含まれ、通常はメインサイトの目的とは独立したものです。」と記載があります。

より厳格化になった経緯

Googleは2024年3月にコアアップデートとスパムに関する新しいポリシーを公開しました。このポリシーはGoogleの検索結果の品質に悪影響がある行為に対応させることを目的としたポリシーで違反しているサイトは掲載順位の下落や、ランキング県外などの対応をするとしていました。

そんな中で2024年11月19日(火)にはポリシーを開始して以来ホワイトラベルサービスとの協力などファーストパーティの関与の程度など、さまざまな可能性のある状況を検討してきた中で、ファーストパーティの関与がどの程度であろうが、コンテンツの基本的なサードパーティの性質やランキングシグナルを利用sるう不公平かつ搾取的な性質は変わらないと記載しています。
この結果により、このポリシーを厳しく取り締まるために厳格化をしたと記載があります。

このポリシーを開始して以来、ホワイト ラベル サービスとの協力、ライセンス契約、部分的所有権契約、その他の複雑なビジネス契約など、ファースト パーティの関与の程度がさまざまである可​​能性がある状況を検討してきました。多数のケースを評価した結果、ファースト パーティの関与の程度がどれだけ大きくても、コンテンツの基本的なサードパーティの性質や、ホストのサイトのランキング シグナルを利用しようとする不公平で搾取的な性質は変わらないことがわかりました。
こうしたタイプのスパム行為をさらに厳しく取り締まるため、ポリシーの文言を明確化しています。サイトのランキング シグナルを悪用するためにサイト上でサードパーティのコンテンツを使用することは、ファースト パーティの関与やコンテンツの監視の有無にかかわらず、このポリシーに違反することを明確にしています。本日発効した更新されたポリシーの文言は次のとおりです。
サイト評判の悪用とは、ホストサイトのランキングシグナルを利用して検索ランキングを悪用しようとして、サイトにサードパーティのページを公開する行為です。

緊密な監督や関与とは、ファーストパーティのホスティング・サイトが(例えば、ファーストパーティに直接雇用されたスタッフや、ファーストパーティ・サイトのスタッフのために働くフリーランサーを介して)ユニークなコンテンツを直接制作または生成している場合を指します。検索順位を操作することを主な目的としてコンテンツを再配布することに重点を置く第三者サービス(「ホワイトレーベル」や「ターンキー」など)とは連携していない。

Since launching the policy, we’ve reviewed situations where there might be varying degrees of first-party involvement, such as cooperation with white-label services, licensing agreements, partial ownership agreements, and other complex business arrangements. Our evaluation of numerous cases has shown that no amount of first-party involvement alters the fundamental third-party nature of the content or the unfair, exploitative nature of attempting to take advantage of the host’s sites ranking signals.
We’re clarifying our policy language to further target this type of spammy behavior. We’re making it clear that using third-party content on a site in an attempt to exploit the site’s ranking signals is a violation of this policy — regardless of whether there is first-party involvement or oversight of the content. Our updated policy language, effective today, is:
Site reputation abuse is the practice of publishing third-party pages on a site in an attempt to abuse search rankings by taking advantage of the host site’s ranking signals.

ホワイトラベルサービスとは

ホワイトラベルサービスとはとある企業が生産、または製造している商品やサービスを自社のブランドとして販売することを指します。日本ではプライベートブランドと呼んだ方が馴染みがあるかもしれませんね。

サイトの評判の悪用と判断について

まずサイトの評判の悪用の定義については前述の通り「サードパーティページ」を公開する行為」が該当し、ファーストパーティとなるメインサイトの趣旨とは関係ないページ、他のサードパーティページが対象です。

Google検索セントラルではサイトの評判の悪用についての例を記載ています。その中で不正使用(悪用)に該当する例とみなされない例を紹介します。

サイトの評判の悪用の例

  • 教育サイトで、第三者が書いたペイデイローンのレビューに関するページをホストし、その同じページをウェブ上の他のサイトに配布し、検索ランキングを操作することが主な目的である。
  • 「最高のカジノ」に関するサードパーティのページをホストしている医療サイト。これは主に、医療サイトのランキングシグナルを利用して検索ランキングを操作するために設計されています。
  • 映画レビューサイトで、ユーザーが映画レビューサイトで見つけるのが難しいトピック(「ソーシャルメディアサイトでフォロワーを購入する方法」、「最高の占いサイト」、「最高のエッセイ執筆サービス」など)に関するサードパーティのページをホストし、検索ランキングを操作することを目的としている映画レビューサイト
  • 第三者が書いた「トレーニングサプリメントのレビュー」に関するページをホストしているスポーツサイト。このページをホストする主な目的は、検索ランキングを操作することです。
  • サードパーティが提供するクーポンをホストするニュースサイト。ニュースサイトでクーポンを公開する主な理由は、ニュースサイトの評判を利用することです。

サイトの評判の悪用とみなされない例

  • 通信社またはプレスリリースサービスサイト
  • 他のニュース出版物からニュースコンテンツを配信しているニュース出版物
  • フォーラムサイトやコメントセクションなど、ユーザー生成コンテンツを許可するように設計されたサイト
  • コラム、意見記事、記事、その他の編集的性質の作品
  • 検索ランキングを操作するためにコンテンツをホストするのではなく、読者に直接コンテンツを共有すること(出版物自体内でのプロモーションなど)を目的としたサードパーティのコンテンツ(「広告記事」または「ネイティブ広告」タイプのページなど)
  • ページ全体にサードパーティの広告ユニットを埋め込んだり、ページ全体にアフィリエイトリンクを使用したり(リンクは適切に処理されている)
  • 小売業者や消費者にサービスを提供する他の企業から直接提供されるクーポン

もし悪用と判断されるページがサイトに含まれている場合の対応方法

もしも、あなたが運営するサイトでサイト評判の悪用と判断される恐れのあるページがある場合はサーチコンソールからインデックスの一時的な削除を実施します。これで6か月は削除状態となりますので、その間に再度インデックスされないようにインデックス登録のブロックを実施します。
インデックスブロックする方法はいくつかありますので、実施できる方法でインデックスブロックをしてください。

1. .htaccessによる制御方法

.htaccessファイルを使用してクローラーをブロックする方法:

# すべてのボットをブロック
User-agent: *
Disallow: /

# 特定のIPアドレスからのアクセスを拒否
Order Allow,Deny
Deny from 66.249.66.1
Allow from all

# Googleボットのみをブロック
BrowserMatchNoCase googlebot bad_bot
Order Allow,Deny
Deny from env=bad_bot
Allow from all

2. robots.txtによる制御方法

サイトのルートディレクトリにrobots.txtを配置:

# すべてのボットに対してサイト全体をブロック
User-agent: *
Disallow: /

# Googleボットのみをブロック
User-agent: Googlebot
Disallow: /

# 特定のディレクトリやファイルをブロック
User-agent: *
Disallow: /private/
Disallow: /temp/
Disallow: /*.pdf$

# 画像のインデックスを防ぐ
User-agent: Googlebot-Image
Disallow: /

3. メタタグによる制御方法

HTMLページのhead要素内に以下のメタタグを追加:

<!-- すべての検索エンジンをブロック -->
<meta name="robots" content="noindex,nofollow">

<!-- Googleのみをブロック -->
<meta name="googlebot" content="noindex,nofollow">

<!-- 画像のインデックスを防ぐ -->
<meta name="googlebot-image" content="noindex">

<!-- アーカイブを防ぐ -->
<meta name="robots" content="noarchive">

<!-- スニペットを防ぐ -->
<meta name="robots" content="nosnippet">

4. その他の制御方法

1. X-Robots-Tagヘッダーの使用:

# Apacheの場合(.htaccessファイル内)
<Files *>
    Header set X-Robots-Tag "noindex, nofollow"
</Files>

# PHPの場合
header("X-Robots-Tag: noindex, nofollow", true);


0円からはじめるWebマーケティング運営
0円からはじめるWebマーケティング運営者 https://zero-marke.jp/

Webの仕事に20年以上携わり、Web戦略支援、Webマーケティング、Webサイト制作、Webメディアの運用、Web広告の設計から運用などを担当。ナショナルクライアントから中小、ベンチャー、個人事業主までさまざまなクライアント様の仕事に従事。

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