「ホームページの問い合わせが増えない」「増やすためにどうしたらいいのかわからない」といった問題、課題を抱えていませんか?ホームページ制作、Webマーケティングの現場では日々そのような相談を多く伺います。
いろいろとホームページを工夫して変更したが成果に結びつかない場合どうしたらいいのか。正直途方に暮れている担当の方もお見掛けします。まずは問い合わせを増やすために、どの箇所がネックになっているのかを知る必要があります。
特定の要素だけを改善するのではなく、ユーザーの行動全体を「線」として捉え、総合的に最適化することが重要です。この記事では、Webマーケティングやホームページ制作に興味のある方に向けて、問い合わせ数を増やすためにどのようにしたら改善できるかを紹介していきます。
結論:問い合わせ・売上は点ではなく線でみる
まず結論からお話しますと、下記の図を見ていただければ概ね理解しやすいのではないでしょうか。
ホームページの問い合わせを増やすためには、ホームページにアクセスを起点として問い合わせ完了(または商談)までを確認しましょう。
この流れのどこかでネックになっているポイントが潜んでいます。例えていうならホースを使ってバケツに水を入れる時にホースの至ることろで穴が空いているような状態をイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。水を入れるために穴をふさぐか小さくする必要があります。
その状態と同じで、せっかく集客ができても人がいなくなってしまえば問い合わせが増えるはずがありません。
各フェーズで、どこをチェックして、そのように改善をしていくかを「数字の整理の仕方」「アクセス」「フォーム到達」「問い合わせ」などの各フェーズごとに解説していきます。
※各用語については後述

問い合わせを増加するための5つのステップ
改善の流れとしては自社ホームページのアクセスの数字、問い合わせの数字などをまとめることからはじめる必要があります。
数字をまとめたら表にして、各フェーズのどこがネックになっていて、どのように改善するかを検討し、改善を実施する 。この一連の流れを行うことが問い合わせの増加に結びつきます。
- STEP1数字の収集と表の作成
- STEP2ネックポイントの確認
- STEP3改善案の検討
- STEP4改善実施
- STEP5再度数字の確認
※以後はSTEP2から改善を繰り返す
ホームページ問い合わせまでの流れを整理する方法
ホームページの問い合わせまでの流れを整理するプロセスは非常に重要です。店舗でいうところの来店者数、利用者数、利用頻度、継続利用顧客の数を把握するのと同じことです。
この数字が分からない状態では店舗の経営がいいのか、悪いのかがまったくわかりません。ホームページの状態も同じように数字で見てあげることが重要です。
結果的にはこの状態によってどこを改善していくかを判断する材料になります。ではどのように数字をまとめ、流れを整理していくかを順を追ってみていきましょう。
1. 数字データの収集
上記で紹介した図の「ホームページで改善できる範囲」でみた数字データのほとんどは以下のツールですべて確認することが可能です。
- Google Analytics 4 (GA4): ホームページのアクセス状況、ページの見られた回数、1ページだけみてウインド(またはタブ)を閉じてしまった回数などを確認できるツールです。
上記のツール以外に見れるようにしておくと良いツールは下記になります。
- Google Search Console(サーチコンソール): Google検索エンジンにホームページが何回表示されたか。クリックされたか。検索ワードは何か。検索結果の何位にページが表示されているのか。などを確認することが出来ます。
2. 収集した数字データの整理
収集したデータをExcelやGoogleスプレッドシートなどのツールを使用して整理します。以下のような表を作成すると良いでしょう。
下記の表では縦に作成していますが、集客する経路ごとにまとめるパターンもありますため、横の表で数字データをまとめる方法も便利です。
縦・横の表にするかは、指標の数など行、列で決めると良いでしょう。
| 指標 | 数値 | 割合 |
|---|---|---|
| セッション数 | 10,000 | 100% |
| エンゲージメント数 | 5,631 | 56.31% |
| 問い合わせフォーム到達数 | 856 | 15.20% |
| 問い合わせ完了数 | 292 | 34.11% |
| 商談数 | 146 | 50.00% |
| 受注数 | 30 | 26.71% |
ホームページの数字を整理する横パターンの例は下記になります。を掲載しておきます。
| セッション数 | エンゲージメント数 | エンゲージメント率 | 直帰数 | 直帰率 | PV数 | ページ/セッション | 離脱数 | 離脱率 | フォーム到達数 | フォーム到達率 | 問い合わせ数 | 問い合わせ率 | 商談数 | 商談率 | 受注数 | 受注率 | 受注金額 | 平均受注金額 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 10,000 | 5,631 | 56.31% | 4,369 | 43.69% | 21,150 | 2.1 | 2,812 | 49.94% | 856 | 15.20% | 292 | 34.11% | 146 | 50.00% | 39 | 26.71% | 1,000,000 | 25,641 |
Excelの画像パターンは下図です。

3. ホームページの目標設定(KPI)
数字データの整理ができたら、改善のための目標(KPI:Key Performance Indicator)を設定をすると数字が改善された時に、どこまでの問い合わせ数や売上が達成できれば良いのかが明確になります。この目標となる数字の設定は必ず設定をすることをおすすめいたします。
また通常数字をまとめる時にはホームページのアクセスから問い合わせまで、上流(ホームページのアクセス)から下流(問い合わせ)の流れでまとめることが多いと思います。
目標の設定をした場合は上流からではなく下流。つまり問い合わせや売上から数字をまとめる事をおすすめいたします。
逆引きといわれる方法で問い合わせ(または売上)から逆算して計算する方法です。目標を設定には以下の2つのアプローチがあることを知っておくと、目標を設定した後の目標とする数字を明確にすることが可能になります。
正引きの方法
現状の数値から段階的に目標を設定する方法です。ホームページへのアクセスを上流として、そこを起点に数字データをまとめていきます。現状の整理に向いています。

逆引きの方法
最終的な目標(例:年間売上)から逆算して、必要な問い合わせ数を算出する方法です。目標とする数字に対して、どのくらいの問い合わせ数、率、フォーム到達数、エンゲージメント数、セッション数が必要であるかが明確になるため、目標とする数字がある場合は逆引きで数字を整理すると達成すべき数字が分かりやすくなるのでおすすめです。
- 年間目標売上:1億円
- 平均単価:100万円
- 受注率:25%
- 必要な商談数:400件(1億円÷100万円÷25%)
- 問い合わせから商談への移行率:20%
- 必要な問い合わせ数:2,000件(400件÷20%)

これらの方法を組み合わせて、現実的かつ野心的な目標を設定しましょう。
4. 改善点の特定
整理したデータと設定した目標を基に、現段階でのギャップを確認します。ここで重要なのは目標を達成した場合の逆引き数字データ(理想)と現実のホームページ数字データ(現実)のギャップを把握することです。
しかしギャップが大きい部分が本当に改善するべき点である、容易に改善が可能であるかの判断はある程度の経験や知識がないと判断が難しいでしょう。
分かりやすい例として各段階での改善点を特定としては下記を参考にみていくといいでしょう。
- 流入数が少ない → 検索エンジンで上位に表示されるための対策(SEO)やページ内容の充実化、ページ数の増加(コンテンツマーケティング)
- 問い合わせフォームの表示率が低い → ホームページ内でお問い合わせフォームへ遷移するの導線改善
- 問い合わせ完了率が低い → フォーム項目数のデザインや内容の最適化
- 商談率が低い → 問い合わせ後のフォローアップ強化、商談するべき理由をホームページ上の要素に追加
分かりやすい点だけでも、ここに記載できないほどのやり方が考えられれます。ホームページの種別や業界、業態などによって改善するべきポイントは異なりますが、わかりやすい例を交えて、ホームページのアクセスから改善する方法を紹介していきます。
ホームページのアクセス改善
ホームページのアクセス改善でまず知っておくべきなのは、どの経路でホームページにアクセスされているかを正確に把握する必要があります。
下でホームページのアクセスをまとめた表ですが、ホームページにアクセスする経路はいくつかあります。実際にどのような経路があるのか紹介していきます。

ホームページのアクセス経路(流入チャネル)
ホームページのアクセス経路のことを流入チャネルと呼称します。この流入チャネルは、ユーザーがどのような経路でホームページにアクセスしたかを示す区分です。Google Analytics4で表示される主な流入チャネルには以下のようなものがあります:
| チャネル名 | 概要 |
|---|---|
| Organic Search(オーガニックサーチ) | Google検索、Yahoo!検索、Bing検索などの検索エンジンを経由した訪問で、総称としてオーガニック検索と呼びます。 |
| Organic Social(オーガニックソーシャル) | Instagram、X(旧Twitter)などのソーシャルメディアの広告以外訪問 |
| Organic Shopping(オーガニックショッピング) | 広告以外のショッピングサイトを経由した場合の訪問 |
| Organic Video | 広告以外の動画サイトのリンクからの訪問 |
| Referral | 他のサイト(ホームページ)からのアクセス「Organic Search」「Organic Social」に分類されない他サイトからの訪問 |
| Paid Search | リスティング広告からの訪問 |
| Paid Social | ソーシャルメディアの広告からの訪問 |
| Paid Shopping | ショッピングサイトの広告からの訪問 |
| Paid Video | 動画サイトの広告からの訪問 |
| Display | ディスプレイ広告からの訪問 |
| Affiliates | アフィリエイトからの訪問 |
| Audio | Podcast などのオーディオプラットフォーム上の広告からの訪問 |
| Eメールのリンクからの訪問 | |
| SMS | テキストメッセージのリンクからの訪問 |
| Direct | ブックマークなどの保存済みのリンクからの訪問や、URLの直接入力による訪問 |
| Mobile Push Notifications | モバイルアプリのプッシュ通知からの訪問 |
ホームページ集客で見るべき指標「セッション」
ホームページのアクセス改善は、問い合わせを増やすための重要な要素です。「ホームページに人が入ってきた状態」と考えてください。
例えば、商品を販売するお店だとしたら、お店に人が入ってきた状態なので、ここから商品をみてくれるのか、入口に置いてある商品だけを見てお店をでるのか気になりますよね。
このセッションの数字は先ほどの通り「人が来た状態」なので、この数字を多くしたい場合にどのような改善や対策があるのかを紹介していきます。
また「セッション」の数字は「数字を整理する」で紹介したツール「GA4」での画面を開くと「セッション」という項目が確認できます。」

ホームページのアクセス改善方法
アクセスを増加させる方法は「無料」「有料」の2つのパターンがあります。どちらか一方を採用するのではなく両方実施することで、より多くの集客を見込むことが出来ます。
集客については「集客に強いホームページにする方法とは?高い成果をだすためのコツ」でも紹介をしています。より詳しく集客について知りたい方は、この記事をチェックするとよいでしょう。
1. 検索エンジン最適化(SEO)
SEOは、検索エンジンの結果ページで上位表示を目指す施策です。
- 特徴:長期的に安定した集客が可能
- メリット:コストパフォーマンスが高い、信頼性の向上
- デメリット:効果が表れるまでに時間がかかる
- イニシャルコスト:費用コスト:無(外部に委託する場合は費用が掛かる)|時間コスト:大(改善箇所が複数存在)
- ランニングコスト:費用コスト:無|時間コスト:大(継続的な改善が必要)
- 実践ヒント:
- キーワード調査を徹底し、適切なキーワードを選定する
- コンテンツの質と量を重視し、ユーザーにとって価値のある情報を提供する
- サイトの技術的な最適化(サイトスピード、モバイル対応など)を行う
- 内部リンク構造を最適化し、クローラビリティを向上させる
2. リスティング広告
検索エンジンの検索結果ページに表示される広告です。
- 特徴:即効性が高く、ターゲットを絞った集客が可能
- メリット:効果測定が容易、柔軟な予算設定
- デメリット:継続的なコストがかかる、競争が激しい場合は高コストになる
- イニシャルコスト:費用コスト:無(外部に委託する場合は費用が掛かる)|時間コスト:大(キーワードの調査、広告文章の作成など)
- ランニングコスト:費用コスト:有|時間コスト:大(パフォーマンスをよくするために出稿した広告の確認や調整が必要)
- 実践ヒント:
- 適切なキーワードの選定と、ネガティブキーワードの設定
- 広告文の最適化と、ランディングページとの整合性確保
- 入札単価の調整と、品質スコアの向上
3. ソーシャルメディアマーケティング
FacebookやTwitterなどのSNSを活用した集客方法です。
- 特徴:ユーザーとの直接的なコミュニケーションが可能
- メリット:ターゲティングの精度が高い、ブランド認知度の向上
- デメリット:継続的な運用が必要、炎上リスクがある
- イニシャルコスト:費用コスト:無|時間コスト:大(アイコンやプロフィール、運営方針)など
- ランニングコスト:費用コスト:無(SNSの広告を展開する場合は有償)|時間コスト:中(運営には継続的なコストが必要)
- 実践ヒント:
- 各プラットフォームの特性に合わせたコンテンツ作成
- ハッシュタグの効果的な活用
- ユーザーとの対話を重視したコミュニティマネジメント
4. コンテンツマーケティング
価値のあるコンテンツを提供することで、潜在顧客を惹きつける手法です。
- 特徴:長期的な信頼関係の構築に効果的
- メリット:SEO効果が高い、ブランディングに寄与する
- デメリット:効果が表れるまでに時間がかかる、継続的な労力が必要
- イニシャルコスト:費用コスト:無~有(新たなブログを立ち上げるなどの場合は費用が必要なケースがある)|時間コスト:大(どのようなコンテンツを提供するか考え、ページを作る必要がある)
- ランニングコスト:費用コスト:無~有(自社でコンテンツを内製できるかによって費用有無が分かれる)|時間コスト:大(継続的なコンテンツの公開、改善が必要)
- 実践ヒント:
- ターゲットユーザーのニーズに合わせたコンテンツ作成
- 定期的な更新と、質の高いコンテンツの提供
- 多様なフォーマット(ブログ、動画、インフォグラフィックなど)の活用
5. メールマーケティング
メールを通じて、見込み客や既存顧客とコミュニケーションを取る手法です。
- 特徴:ダイレクトなコミュニケーションが可能
- メリット:コストパフォーマンスが高い、セグメント配信が可能
- デメリット:開封率や反応率の向上が課題、スパム扱いのリスク
- イニシャルコスト:費用コスト:無~有(新たなブログを立ち上げるなどの場合は費用が必要なケースがある)|時間コスト:大(どのようなコンテンツを提供するか考え、ページを作る必要がある)
- ランニングコスト:費用コスト:無~有(自社でコンテンツを内製できるかによって費用有無が分かれる)|時間コスト:大(継続的なコンテンツの公開、改善が必要)
- 実践ヒント:
- 魅力的な件名の設定と、パーソナライズされたコンテンツの提供
- 適切な配信頻度の設定と、A/Bテストの実施
- モバイル対応のデザイン構築
ホームページのアクセスを増やすには統合的アプローチを検討
効果的な集客を実現するには、これらの手法を組み合わせた統合的なアプローチを検討することが重要です。ここで紹介した以外にも、さまざまなホームページアクセス増加の手法が多く存在します。
まずは集客する方法一つひとつの特徴を理解して、自社のホームページの特長、目標やターゲット顧客に合わせて最適な組み合わせを見つけることが成功の鍵となります。
また、集客する方法一つひとつの効果を定期的に測定し、改善ポイントをみつけて、改善を実施し、改善結果をみていく「PDCAサイクル」をしていくことと、それを実行できる体制づくりをすることで、継続的な改善を図ることが可能です。
Google Analyticsなどのホームページのアクセスや行動を数字データとして確認できるツールを有効に活用して、データに基づいた解析、改善、意思決定を行うことが重要です。
ランディングページとサイト回遊
ホームページにアクセスがあった際に表示されるページを「ランディングページ」と呼びます。ランディングページは、ユーザーがホームページに最初に訪れるページであり、問い合わせ増加に直結する重要な要素です。
どのような流れでランディングページが表示されるかをみてみましょう。下記のフローを見てください。恐らく経験したことのある行動が記載されていると思います。
最初に訪れるページ(ランディングページ)の流入イメージ
参考
- 1.商品について知りたいユーザーが「商品名」を入力して検索
- 2.商品名を対象とした検索結果が表示
- 3.検索結果の一覧から、該当するページをクリック(タップ)
- 4.ランディングページの表示
この一連の流れを経て、初めてセッション数がカウントされます。ここから更にホームページの改善する数字データを確認することが出来ますので紹介していきます。
ランディングページ サイト回遊で確認する数字
ランディングページは流入経路(チャネル)別に「エンゲージメント数」「エンゲージメント率」「セッションあたりの平均エンゲージメント時間」をチェックします。
サイト回遊ではランディングページから他のページにページ移動(遷移)を行います。その際にフォームページを含めて回遊でどれだけの数が問い合わせを完了させずに、ブラウザを閉じたり、ページを閉じるなどホームページが見られなくなったのかを把握しておくと改善ポイントを判別する際にに役立ちます。

ランディングページ サイト回遊で確認する数字の解説
ホームページの問い合わせを線で見たときに入口となるランディングページから他のページに移動した時にチェックできる数字を解説していきます。

- エンゲージメント数10秒を超えて継続したセッション、コンバージョン(問い合わせなど)が行われた、2ページ以上ページが閲覧された「セッション」の数
- エンゲージメント率エンゲージメント数÷セッション数で求められる、セッションに対してエンゲージメントがあった割合
- 直帰数ランディングページだけをみてページを閉じた数
- 直帰率直帰数÷セッション数で求められる数字。ランディングページだけをみてページを閉じた数の割合
- PV数ページを見られた回数
- ページ/セッションPV数÷セッション数で求められる数字。一回のセッションでどれだけのページが見られたのかを把握するための数字です。
- 離脱数2ページ以降でホームページを見なくなった(ブラウザを閉じるなど)数
- 離脱率離脱数÷エンゲージメント数で求められる数字。セッションで割る方法もあります。
問題別 ランディングページ サイト回遊改善方法
徐由紀で確認した数字ごとの問題と改善方法をセットで紹介していきます。ホームページの種別、状況や業種、業態によって改善方法は変わってきます。下記を参考に自社ホームページの問題点と照らし合わせて参考にしてください。
エンゲージメント数が少ない
エンゲージメント数が少ない時はセッション数をまず確認しましょう。セッション数も少ないですか?少ない場合は集客に問題があります。
まずは集客力を高める改善を実施していくのがベストです。
エンゲージメント率が低く、直帰率が高い
ある程度セッションがあるにも関わらずエンゲージメント率が低く、直帰率が高いケースを問題として捉えることがあります。その際はまずランディングページをまず確認しましょう。
ランディングページはどのようなページでしょうか。例えば内容が少ないお知らせのページの場合は内容を見てすぐにページを閉じる可能性が高いです。広告用のLP(ランディングページ)でボリュームが少ないページであれば、内容をさっとみてページを閉じる可能性が高いです。
このようにどのようなページであるかがポイントです。
改善ポイント
- お知らせページ: エンゲージメント率が低いようであれば、見て閉じてしまっていると仮説が立てられます。この場合は関連するコンテンツ、お知らせの紹介、お知らせカテゴリの設置などで回遊性を高めるなどの改善が考えられます。
- 広告LP: 広告LPではエンゲージメント率が低い傾向になりますため、どれだけ「お問い合わせ」などのページゴールに結びつけるかがポイントです。認知拡大するブランディング用のLPであればエンゲージメント率以外の指標を目標値にするか、別ページへの促しを検討します。
- トップページ: トップページのエンゲージメント率が低いのは問題です。事業、サービス、製品などへ遷移させるためのコンテンツやリンクは整備されているかを確認しましょう。
PV数が低い(ページが見られていない)
ホームページにアクセスした人に見てほしいページの閲覧数(PV数)が少ない場合は、自社ホームページとして機会損失している可能性があります。この問題を解決させる優先度は高いため、早めに改善に取り組む必要があります。
改善ポイント
- 検索結果に表示されているか: 該当のページは検索エンジンで検索をした時に表示されているか確認しましょう。もしかしたら著しく順位が低く、見られていない可能性や何かしらのペナルティがあり検索結果に表示されていない可能性がありす。
- ナビゲーション: 事業、製品、サービスなどの主要ページであれば「ナビゲーション」に入っているか確認しましょう。ページ上部に表示されるナビゲーションに入っていると目につく頻度が高くなりますので、クリックされやすくページが表示される可能性が高まります。
- ホームページ内のリンク: 該当ページに移動するためのコンテンツやリンクがあるか確認しましょう。ページは存在するものの、ホームページ内の他ページから移動するリンクが無い場合も考えられます。
ホームページにアクセスあたりのページ数が少ない(ページ/セッション)
ホームページに1回アクセスされたあたりの閲覧ページ数が少ない場合もランディングページを確認しましょう。お知らせ、事例ページであれば「エンゲージメント率が低く、直帰率が高い」で紹介したように他ページへの導線が無い場合が考えられます。
またランディングしたページのコンテンツボリュームは多いか少ないかも確認しましょう。
コンテンツボリューム(ページのボリューム)が多い場合は、そのページだけで必要な情報が網羅されている場合があります。この場合は該当するページだけで、閲覧した人が十分な目的が果たせているため他のページへ遷移せずにページを閉じていることも考えられます。
離脱数が多い 離脱率が高い
まずはページ名、表示回数、離脱数が確認できる資料を作りましょう。例えばサービス紹介で「概要」「機能」「費用」の3ページがあるとして「概要」のページが表示回数が高いにも関わらず離脱が多い場合。本来であれば「機能」「費用」のページもみてもらいたいと考えますが、このようなケースでは「機能」費用」への導線があるかがポイントになります。リンクや機能や費用に触れるコンテンツを作ることで別ページへ遷移してもらうための確度を上げる改善を行うなどが考えられます。
その他 改善で確認・検討ポイント
明確な価値提案がされているか
ユーザーは「何かしたい」という行動を元にホームページを検索して、訪れます。まずはユーザーが求めている情報や解決策を、簡潔かつ魅力的に提示がされているかを検討するとよいでしょう。
- ヘッドラインとサブヘッドラインで、主要な価値提案を明確に伝える
- ユーザーのペインポイントに焦点を当て、解決策を提示する
- 具体的な数字や事例を用いて、信頼性を高める
シンプルで分かりやすいデザインであるか
ユーザーの目的達成を妨げないよう、シンプルで直感的なデザインであるか確認しましょう。例えば一戸建てを施工する工務店のホームページでは施工する戸建てを魅力的に見せる必要がありますが、戸建てだらけのページ、テキストが非常に多いページだったならば「わかりやすい」とはかけ離れた状態です。このような点をチェックしましょう。
- 重要な情報を目立つ位置に配置する
- 適切な白空間を設け、読みやすさを確保する
- 一貫性のあるカラースキームとフォントを使用する
説得力のあるコンテンツであるか
ユーザーの疑問や不安を解消し、行動を促すコンテンツとなっているかを確認します。どうしても主観的な内容になってしまうことがあります。ユーザーになりきってホームページを訪れた際に製品やサービスなどのページがユーザーの「問い」に応えられているかの確認をするとよいでしょう。
- 製品やサービスの特徴と利点を明確に説明する
- 顧客の声や事例を活用し、社会的証明を提示する
- FAQセクションで、よくある疑問に答える
効果的なCTA(Call To Action)があるか
CTA(Call To Action)とは、ページをスクロールなどをした際に「お問い合わせはこちら」「疑問はこちらをチェック」「資料請求はこちら」などの行動を促す仕掛けを指します。製品やサービスについての疑問を確認したいというユーザーニーズに応えられる仕組みがあるとエンゲージメントなどの数字改善につなげやすくなります。
- 目立つ色と適切なサイズでCTAボタンをデザインする
- 行動を促す明確なテキストを使用する(例:「無料相談を予約する」「資料をダウンロード」)
- ページ内の適切な位置に複数のCTAを配置する
スマートフォンで見やすいホームページであるか
スマートフォンなどのモバイルユーザーが見やすい画面になっているかを確認しましょう。すでにスマートフォンの利用者は非常に多く、パソコン以外でアクセスする機会がBtoC,BtoB問わず多くなりました。
さまざまな端末を使ってホームページが閲覧できる状態にしておくのも、数字の改善には効果的です。
- モバイル画面に適したレイアウトとフォントサイズを使用する
- タップしやすいボタンサイズとリンク間隔を確保する
- ページの読み込み速度を最適化する
信頼性を構築する状態であるか
ユーザーの信頼を得るための要素を適切に配置します。例えばECサイトの商品ページであれば「お客様の声」、サービスページでは「導入事例」がページ内で少しでもコンテンツとして存在するのかがポイントです。
「導入事例はこちら」としておけば、自身に近しい事例があるか確認したいと思いクリック(タップ)してもらいやすくなります。
またセキュリティや法令遵守という側面も重要です。ホームページの改ざん、通信情報の盗聴などは日々注意喚起され、詐欺などにデータが利用されるケースもあるため適切な対応が求められます。
- セキュリティバッジやSSL証明書を表示する
- 実績、業界認定や受賞歴を紹介する
- プライバシーポリシーへのリンクを明確に表示する
サイト内導線の最適化されているか
ユーザーの回遊性を高めるためにナビゲーションやページの中に適切に別ページへ移動するためのリンクやバナーが配置されているかがポイントになります。以下のポイントを確認して不足している部分があれば優先的に改善を実施していきましょう。
- 関連コンテンツへの内部リンクを適切に配置する
- ナビゲーションメニューを分かりやすく構成する
- サイト内検索機能を充実させる
- パンくずリストを実装し、現在位置を明確にする
コンテンツの質の向上
ユーザーの興味・関心を引くコンテンツになっているかは非常に重要な要素です。各ページに配置したコンテンツが訪れたユーザーにとって有用なものであれば、自然とホームページの滞在時間は長くなります。
- ユーザーのニーズに合った、価値のある情報を提供する
- 読みやすい文章構成と適切な見出しを使用する
- 画像、動画、インフォグラフィックなど、多様なメディアを活用する
- 定期的にコンテンツを更新し、鮮度を保つ
ページ離脱率の改善になる状態であるか
ユーザーの離脱を防ぎ、ホームページの内容をみてもらうために以下の点を確認します。
- ページの読み込み速度を改善する(特にモバイル向け)
- ポップアップを適切に使用し、過剰な使用は避ける
- ユーザーの期待に沿ったコンテンツを提供する
- クリアなCTAを配置し、次のアクションを促す
ページがどのようにみられているか確認できる状態にあるか(ヒートマップ分析の活用)

ページがどのようにみらえているのか、どこがクリックされているのか、どこまでスクロールされたのかを把握するツールである「ヒートマップツール」を使用して、ユーザーの行動をビジュアル化をして分析することができます。
ホームページへのアクセスが多いページ、広告のLP、次のアクションがお問い合わせになりやすいページなどは、このヒートマップを利用すると改善ポイントが可視化しやすくなります。
- クリックヒートマップ:ユーザーがクリックする箇所を特定
- スクロールヒートマップ:ページのどこまでスクロールしているかを把握
- マウスムーブメントヒートマップ:ユーザーの視線の動きを推測
ランディングページとサイト回遊では「集客」「ページ内容」「リンク」「コンテンツの質」など確認するべきポイントが非常に多い箇所です。ホームページの骨子ともいえる部分の改善になるため、さまざまな数字データと要因を探りながら改善することが重要になります。
問い合わせフォームの到達確認
お問い合わせフォームは、まさにホームページのゴールともいえるページです。ユーザーが自社に対して能動的にコミュニケーションを開始する重要なタッチポイントでもあります。
フォームの表示回数とフォームへの到達率を確認し、最適化することで、問い合わせの機会を増やすことができます。
以下の改善案では問い合わせフォームの到達だけではなく、問い合わせ完了までを改善する改善案が含まれています。自社ホームページの問い合わせフォームを見ながら改善できるポイントとして参考にしてください。
1. フォーム表示回数の測定
GA4(Google Analytics)などのツールを使用して、以下の数字データを確認します。
- フォームページのビュー数: お問い合わせページの閲覧回数
- フォーム表示回数: 実際にフォームが表示された回数(ページ内のスクロール位置などで計測)
- フォーム表示率: フォーム表示回数 ÷ フォームページのビュー数
2. フォームへの導線の最適化
ユーザーをスムーズにフォームへ誘導するための方法として下記を参考に改善を検討します。
- サイト全体に適切に配置されたCTAボタン
- フローティングコンタクトボタンの実装
- 各ページのコンテンツ末尾に問い合わせリンクを設置
- ナビゲーションメニューに明確な「お問い合わせ」リンクを配置
3. フォームデザインの最適化
フォームに到達したユーザーが気軽にお問い合わせをしてくれるようにフォームデザインの改善を検討します。
- シンプルで見やすいレイアウト
- 必要最小限の入力項目
- プログレスバーの実装(Aの情報入力、Bの情報入力など複数のステップがある場合)
- 入力エラーがわかりやすく表示され、どこの箇所を再入力すればいいのかがわかる表示
- プライバシーポリシーへのリンクを明示
4. フォームの配置の最適化
フォームの視認性と利用のしやすさを向上させる配置を検討します。
- ページ上部(フォールド上)にフォームを配置
- モバイルユーザーを考慮したレスポンシブデザイン
- 広告LPなどページが長い場合は、ページ下部にも同様のフォームを配置
- ポップアップフォームの適切な使用(過剰な使用は避ける)
5. フォーム周辺のコンテンツ最適化
ユーザーの不安を取り除き、問い合わせを促すコンテンツ。
- フォーム提出後の流れを明確に説明
- プライバシーポリシーの要約を提示
- 問い合わせのメリットや特典を強調
- よくある質問(FAQ)セクションの設置
6. A/Bテストの実施
もし可能でれば、フォームの改善効果が分かるように、フォームの表示回数や率、フォームへの到達回数などが向上したかA/Bテストを実施することを検討します。
- フォームの配置位置のテスト
- 異なるCTAテキストの比較
- フォームのデザインバリエーションの検証
- 入力項目数の最適化テスト
7. モバイル最適化
スマートフォン端末でアクセスした場合は画面の横幅がパソコンに比べて狭く、見え方がパソコンと異なります。このスマートフォンでアクセスしてきたユーザーが利用しやすいように最適化を検討します。
- タッチしやすい大きさのボタンとフィールド
- 適切なインプットタイプの使用(例:電話番号入力時の数字キーボード表示)
- 自動入力機能の活用
- 縦スクロールの最小化
お問い合わせフォームの表示を最適化することで、ユーザーの問い合わせへの障壁を下げ、コンバージョン率を向上させることができます。定期的なデータ分析とユーザーフィードバックの収集を行い、継続的な改善を図ることが重要です。
問い合わせの確認
自社のビジネスに直結する問い合わせの確認は重要な要素です。そのため問い合わせの確認と分析は、ホームページの効果測定と改善において重要な役割を果たします。適切な管理と分析により、問い合わせの質と量を向上させ、ビジネスの成長につなげることができます。
例えば問い合わせが月に100件あった場合、そのすべてが自社のサービスや製品に関する問い合わせだけではなく、営業を含めた問い合わせが含まれているため、「有効問い合わせ数 = 問い合わせ数 – 営業問い合わせの数」を確認するようにしましょう。
| 月 | 問い合わせ数 | 営業問い合わせ | 有効問い合わせ数 | 有効問い合わせ率 |
|---|---|---|---|---|
| 1月 | 99 | 21 | 78 | 78.79% |
| 2月 | 110 | 25 | 85 | 77.27% |
| 3月 | 120 | 30 | 90 | 75.00% |
| 4月 | 104 | 35 | 69 | 66.35% |
| 5月 | 94 | 33 | 61 | 64.89% |
| 6月 | 105 | 31 | 74 | 70.48% |
| 7月 | 122 | 35 | 87 | 71.31% |
| 8月 | 117 | 36 | 81 | 69.23% |
| 9月 | 125 | 26 | 99 | 79.20% |
| 10月 | 130 | 29 | 101 | 77.69% |
| 11月 | 132 | 31 | 101 | 76.52% |
| 12月 | 136 | 39 | 97 | 71.32% |
問い合わせ数の確認、分析、評価の方法
ホームページの問い合わせ改善では問い合わせ数の確認、数字データを基にした分析と評価を行う必要があります。以下にいくつか各方法を記載しますので、可能な箇所から確認を開始するのがよいでしょう。
1. 問い合わせ数の測定
以下の指標を定期的に測定することで、問い合わせの状況を把握することができます。
- 総問い合わせ数: 期間内の全問い合わせ件数
- 問い合わせ率: 問い合わせ数 ÷ セッション数(もしくはエンゲージメント数)
- 営業問い合わせ数: 自社のサービスや製品など自社に関わりのない問い合わせ
- 有効問い合わせ数: 総問い合わせ数から営業問い合わせ数を引いた、自社のサービス、製品など自社に関わる問い合わせの数
- 有効問い合わせ率: 有効問い合わせ数 ÷ 総問い合わせ数
- ホームページの流入経路別(チャネル別)問い合わせ数: 各流入経路(流入チャネル)ごとにまとめた問い合わせ数
- 時間帯別・曜日別問い合わせ数: 問い合わせの時間的傾向
2. 問い合わせの質の評価
単なる数だけでなく、問い合わせの質も重要です。
- 問い合わせ内容の分類(製品情報、価格確認、サポート等)
- 見込み客としての適合度評価
- 問い合わせから商談・成約に至る確率の算出
3. レスポンス管理の最適化
迅速かつ適切な対応が、問い合わせの質を向上させます。
- 自動返信メールの設定(受付確認と今後の流れの説明)
- 担当者への通知システムの構築
- レスポンス時間の管理と短縮
- FAQ・チャットボットの活用による初期対応の自動化
4. 問い合わせフォームの最適化
フォームの設計を改善し、より質の高い問い合わせを獲得します。
- 必要最小限の項目設定
- 条件分岐を用いた詳細情報の取得
- 問い合わせ目的別のチェックボックスを設け、互いに目的が明確になる仕組みの導入
- プライバシーポリシーの明示
5. フォローアップの強化
問い合わせ後のフォローアップを改善し、成約率を向上させます。
- 段階的なフォローアップメールの設計
- 問い合わせ内容に応じたパーソナライズドコンテンツの提供
- リマーケティング広告の活用
- 定期的なニュースレター配信による関係性の維持
6. データ分析とインサイトの抽出
問い合わせデータを分析し、ビジネス戦略に活用します。
- よくある質問や要望の特定と、コンテンツ戦略への反映
- 潜在的な新商品・サービスのアイデア抽出
- 顧客セグメントの特定と、ターゲティング戦略の最適化
- 競合分析(競合に関する問い合わせ内容の分析)
7. CRMシステムの活用
顧客関係管理(CRM)システムを導入し、問い合わせ管理を効率化します。
- 問い合わせ履歴の一元管理
- 顧客情報の統合と活用
- 営業活動の効率化と成約率の向上
- マーケティングオートメーションとの連携
8. コンバージョン率の向上施策
問い合わせから成約に至るプロセスを最適化します。
- 問い合わせの内容を数値化(評価・リードスコアリング)する仕組みの導入
- 問い合わせ内容に応じた部署や担当者を決める
- 営業トーク・資料の標準化と最適化
- 成功事例・導入事例の効果的な活用
ホームページで改善可能な範囲はここまでになります。問い合わせの確認と分析を適切に行うことは、ホームページの効果を最大化し、ビジネスの成長につなげることができます。多少テクニカルな要素を含む改善方法ではありますが、定期的なレビューと改善を行うための運用方法を確立することで、さまざまなニーズがある顧客に対応することが可能となります。
ホームページ経由の商談から受注まで
これまではホームページの問い合わせ改善に関して、ホームページ(Webサイト)の中で改善可能な方法などを紹介してきました。
これ以降はオンライン上ではなく、オフラインで進行するフェーズです。しかしオフラインでの中ですが、ホームページ内で「商談」率を上げるための方法は存在します。
商談率を上げることは結果的に受注数の向上に結びつくため、方法として把握しておき、導入が可能なことがあれば検討するのがよいでしょう。
1. 商談後に○○を提出します
士業、保険商材、ローンを必要とする商材などで、実施がされる方法です。例えば、家の購入を検討している場合、ファイナンシャルプランナーの資格を持つ担当者が、家の購入を叶えるために、現在の収入や支出、ローン状況などをヒアリング。結果として後日、資金計画、月々の支払などの計画書を提示するなどの方法があります。
商談を経た結果、ほしい情報が得られることが、ユーザーにとっては特典になるため商談の確度をアップさせることが可能な方法です。
2. 詳しい料金は商談時に開示
ホームページに詳しい料金や費用を掲載せずに、「詳しい内容はお問い合わせください」とする方法です。
問い合わせに結びつきやすい方法でかつ、商談時にとあるので、検討しているユーザーとつながりが作りたい場合に有効です。
デメリットとしては、競合他社や代替商品を持つ企業が料金を表示している場合は、そちらにユーザーが流れていく可能性があり、自社製品・サービスが魅力的でなければ商談機会を失ってしまう可能性があります。
3. 問い合わせ特典
「1」の方法に似ていますが、ある程度高額の物販、サブスクリプション(定額)のサービスで有効な方法です。車の販売で問い合わせして商談した方に○○をプレゼント。初期費用無料。1年間○○%引き。など問い合わせして商談することで特典を得られるようにします。
利用するシーンとしてはキャンペーンで利用すると期間限定のため問い合わせ数の向上と商談数・率の向上が見込める方法です。
ホームページ経由の商談から受注までを最適化することで、問い合わせから受注までの転換率を向上させることができます。継続的なデータ分析と改善サイクルの実施により、常に変化する顧客ニーズとマーケット環境に適応することが重要です。
まとめ
ホームページの問い合わせを増やし、最終的な受注につなげるためには、「点」ではなく「線」で考え、改善していくことが重要です。この包括的なアプローチは、ユーザーの行動全体を理解し、各段階で最適化を図ることで、より効果的な結果をもたらします。

キーポイントの再確認
- STEP1数字の収集と表の作成
- STEP2ネックポイントの確認
- STEP3改善案の検討
- STEP4改善実施
- STEP5再度数字の確認
ホームページ問い合わせまでの流れを整理。数字データの収集を行い、どこが良くないのかを特定できる状態にする
ホームページのアクセス数、ランディングページ、サイト回遊、フォーム到達、問い合わせ完了までのプロセスでどこが問い合わせを阻害しているのか、改善すると問い合わせ数がアップするポイントを確認する
改善するプロセスと改善方法を一覧化して、費用、期間が分かるように一覧化。優先順位をつけておくとなお良い
優先順位に基づいて改善を実施。すべてを同時期に行うと効果が分かり難くなるような改善は期間をずらすなど実施計画を立てると分かりやすい
改善した結果数字データを再度確認して、効果があったか。問い合わせが向上したかを確認します。
※以後はSTEP2から改善を繰り返す
改善ポイントのダイジェスト
- 流入チャネルの最適化: SEO、リスティング広告、SNSなど、多様なチャネルからの適切な集客
- ランディングページの改善: 明確な価値提案、効果的なCTA、ユーザビリティの向上
- サイト内回遊の促進: 関連コンテンツへの誘導、離脱率の低減
- 問い合わせフォームの最適化: フォームの可視性向上、入力項目の最適化
- 問い合わせ管理の効率化: 迅速な対応、質の評価、適切なフォローアップ
- 商談プロセスの標準化: ニーズヒアリング、価値提案、クロージング技術の向上
- 受注率の向上: 提案書の最適化、契約プロセスの効率化、オンボーディングの充実
継続的な改善サイクルづくり
以下のステップを繰り返し実施することで、持続的な改善を図ります。
- データ収集と分析
- 改善点の特定
- 施策の立案と実施
- 結果の測定
- フィードバックと調整
組織全体での取り組むための運用体制づくり
効果的な改善には、組織全体の協力が不可欠であり、誰が何を担当するのか、継続的に改善サイクルを実施をするための運用体制をつくる必要があります。
- マーケティング、営業、カスタマーサポート部門の連携強化
- データと知見の共有を促進する文化の醸成
- 継続的な学習と能力開発の奨励
- 顧客中心主義の浸透
テクノロジーの活用
テクニカルな内容を含みますが、時短になるツールやテクノロジーは多く存在します。これらのツールを導入することにより、ホームページ改善するプロセスを効率化し、効果的な改善を短いサイクルで実施することが可能になります。
- CRMシステムの有効活用
- マーケティングオートメーションツールの導入
- データ分析ツールの活用
- AIを活用した予測分析と最適化
いかがでしたでしょうか。ホームページの問い合わせから受注までの流れを「点」ではなく「線」で捉えることは非常に重要です。一見つながりの内容なことも、実は繋がっていることはホームページを運用する現場では多くあります。
大事なことは継続的に改善していくことが、自社ホームページの「質」向上ににつながり、結果として自社ビジネスの持続的な成長を実現することにつながってきます。線でつなげた問い合わせまでの各段階のどこがネックであり、どのように改善を行っていくか。またホームページ全体を通して整合性のある改善を実施していく必要があります。
ホームページの問い合わせを増加させるための改善は、考えなければならないこと、確認しなければならないこと、検討しなければならないこと、決めなければいけないことなど多くのことが必要となります。すべてを一気に行うことは難しいため、まずは一つひとつ丁寧に実施していくことが必要です。