Instagram広告(インスタグラム広告)のやり方と運用方法

Instagram広告(インスタグラム広告)のやり方と運用方法

Instagram広告(インスタグラム広告)を使われていますか?もちろん企業アカウントをはじめとして、さまざまな方が広告を使っていることでしょう。
Instagram広告(インスタグラム広告)は、視覚的に魅力的なコンテンツを提供し、ブランド認知度の向上や商品の購入促進に貢献する非常に効果的なマーケティング手法です。
Webマーケティング活動をするうえでは欠かせないSNSの一つになりました。この記事では、Instagram広告の細かい広告の設定方法ではなく、実際の現場で企業アカウントでの広告配信に携わった担当者が、やり方、運用について紹介します。
実際の画面やクリエイティブはお出しすることができないため、分かり難い部分があれば後日補足しようと思います。

Instagram広告(インスタグラム広告)とは

Instagram広告とは、META社(旧Facebook社)が提供するソーシャルメディアプラットフォーム「Instagram」を活用して、企業やブランドがターゲットオーディエンスにリーチするための有料広告サービスです。
Instagramは、特にビジュアルコンテンツに強く、写真や動画を中心に、若いユーザー層への訴求力が高いプラットフォームと言われています。
たしかに当時の利用者は20代の女性がメインターゲットだったかもしれないですが、日本では2014年ころからサービス開始されて、すでに長い年月が経っています。
現在は30代前後のユーザーが多く、広告のリーチを見る限り30代~40代の女性に多くリーチしているデータが多いです。
また若年層においては男性の母数が多い広告があるなど、ターゲティング次第では広い人に向けて広告を配信することが可能です。

Instagram広告の出稿先としては、ストーリーズ、フィード、リールなど様々な形式で広告を展開できる点が挙げられます。これにより、多少画像、動画といったクリエイティブの工夫が必要な点も忘れてはいけません。
他の広告同様に詳細なターゲティングオプションを活用できるため、どのような人に向けて広告を配信するのか選択できるので効果的なリーチが可能です。

META広告マネージャーを使う

Instagramの広告は細かな設定をしなくとも、広告を配信することが可能です。しかし私はMETAの広告マネージャーを利用することをおすすめします。
広告マネージャを使うことで、広告の表示先、A/Bテスト、広告クリエイティブのパフォーマンス、グループごとの配信など広告配信に必要な機能が揃っています。
今後企業など、ある程度規模のある組織の中で広告業務などを行う機会があるのであれば、「広告マネージャー」を使った配信に慣れておくとよいでしょう。

データ分析に必須なエクスポート・レポート機能

もう一つ広告マネージャーを利用をおすすめする理由がデータのエクスポートとレポートが作れる点にあります。
広告を運用者、マーケター、Web管理者などであれば、分析は必ず行います。そのため、必要なデータを抽出したり、データをつなげて一連の分析に役立てる使い方ができるため、Webマーケティングに関わるならばこちらのツールが良いでしょう。

インスタ広告の構造を知る

Instagram広告の構造

Instagram広告の構造は大まかな以下の3つで構成されています。

  1. キャンペーン購入タイプ、カテゴリ、目的などの項目を設定できますが、配信後に変更できない項目があります。
  2. 広告セットコンバージョン、目標、課金タイプ、予算と掲載期間、オーディエンス(ターゲット設定)、配置(表示先)とかなり重要な項目を設定します。
  3. 広告実際のクリエイティブ(画像1枚、複数枚のカルーセル、動画)、サイトリンク、パラメーター、メインテキスト、見出しなど実際に配信される広告の設定を行います。

Instagram広告の構造

広告フォーマットの種類

フォーマットは「シングル画像または動画」「カルーセル」「コレクション」の中から選択ができます。
広告の表示先が異なると画像の見え方が変わるため、ここで画像の切り取りなどの操作をすることができます。
1080px×1080pxか1080px×1350pxでクリエイティブを制作しておくと後で調整するのが楽です。

オーディエンス(広告を配信するターゲット設定)

Instagram広告は、広告セットごとにオーディエンス(ターゲット)設定ができます。おおまかな設定可能な項目としては以下です。

  1. 地域アメリカなどの海外、日本の都道府県、市区町村、各地域のスポット単位での設定、除外設定を行うことができます。地域性のある商材では必ず設定をしましょう。
  2. 年齢13~65+までの幅で選択が可能です。注意書きにも記載がありますが、18歳未満の選択はターゲット設定が制限されるため注意が必要です。
  3. 性別「すべて」「男性」「女性」の3つから選択できます。
  4. Advantate詳細ターゲット設定「利用者層」「興味・関心」「行動」から条件の設定が可能です。
    例えば「利用者層」の「子供がいる人」「13~17歳」といった選択が可能です。この選択は複数選択ができるため、詳細なターゲティングを可能としており、広告配信前にどこの誰に配信するかを決めておくことが非常に重要です。
    また一部の項目は日本語になっていないため、選択に誤りが無いか要確認が必要です。
  5. 言語狙った地域だけではなく、○○にいる○○人に向けた広告という風に設定ができます。英語一つ例に挙げても「すべて」「イギリス」「米国」と分かれており、細かな設定が可能です。

インスタグラム広告の費用

費用構造の理解

Instagram広告の費用は、主にクリック課金制(CPC)またはインプレッション課金制(CPM)で計算されます。CPCでは、広告がクリックされた際に費用が発生し、CPMでは広告が1,000回表示されるごとに費用が発生します。
設定した目標によって課金タイプがすでに決まっている場合があるので、よく確認しましょう。後から設定が変更できない場合がありますが、すぐに別のキャンペーンを作成すればOKです。
予算、目標値と認識を合わせて課金タイプを決めると良いでしょう。

予算設定と入札戦略

広告予算の設定は、「1日の予算」「通期予算」の2種で設定ができます。この時に1日の推定リーチ、リンクのクリック数といった目安が表示されます。
広告の内容次第ですが、過去のキャンペーンデータに基づいて推定値が出力されますので、KPI設計時の参考にするのもいいです。
実際にクリック課金型では1クリックあたり10円~80円ほどの幅となることが多くあります。広告の種別や設定によるところが大きいかもしれませんが、この幅を目安に配信経過を見守ることが多くあります。
もちろん、広告の設定次第でこの値が変わりますので、設定した広告の推移を見つつ調整することをおすすめします。

予算と掲載期間・1日の結果(推定)画面

インスタグラム広告のやり方を知ろう

実際の現場で行った広告配信のやり方を紹介

複数のクリエイティブを制作

クリエイティブは複数用意をしてください。Instagramの広告はコピー、画像など掲載される内容によってインプレッション数、クリック数などが大きく変わります。
もちろん、ランディング先の内容にも大きく影響しますので、一概に正解を示せるわけではありません。
しかしより良い広告を1発で制作するのは難しいことは確かです。

過去に実施した広告ではとある物販系の広告配信です。まずは下記の4パターンでテスト配信を実施します。

  • 1:画像メッセージ+人物 コピーA 補足テキストA
  • 2:画像メッセージ+人物 コピーB 補足テキストA
  • 3:画像メッセージ+人物 コピーA
  • 4:画像メッセージ+人物 コピーB
1:画像メッセージ+人物 コピーA 補足テキストA
2:画像メッセージ+人物 コピーB 補足テキストA
3:画像メッセージ+人物 コピーA
4:画像メッセージ+人物 コピーB

この中で「1」「3」の成績が良かったとします。ここでの成績とはKPIもしくはそれに準ずる重要性の高い指標です。
インプレッション、クリック、リーチ、単価、品質などの各ランキング、エンゲージメント、コンバージョンなど、どの指標で判断するかは目的によりますので、事前に設計しておいてください。

概ね3日程度で結果は見えてきます。長くて1週間ほどで、どのクリエイティブを残していくのかを決めていきます。
次のクリエイティブを制作して広告を作成していきます。

  • 5:画像メッセージ+企業ロゴ コピーA
  • 6:画像メッセージ+企業ロゴ コピーB
  • 7:画像メッセージ+商品 コピーA
  • 8:画像メッセージ+商品 コピーB
5:画像メッセージ+企業ロゴ コピーA
6:画像メッセージ+企業ロゴ コピーB
7:画像メッセージ+商品 コピーA
8:画像メッセージ+商品 コピーB

前回の「1」「3」に加えて全6パターンから検証をしていきます。前回同様広告設定を行いますが、ここでは「商品」という要素が登場します。
人物と企業ロゴとは異なる要素という位置づけで同じランディング先では成績のパフォーマンスに影響が出そうな場合は更に広告を増やして「7´」「8´」を作り8パターンで成績を見ることもあります。
ここでは結果「3」がダントツに良い成績で、「5」「8´」が甲乙つけにくい成績であったので、この2つを加えた計3点の広告を残すことにします。
そしてまた次のクリエイティブを作成して、広告にアップしてパフォーマンスのテストを何度か繰り返します。

  • 9:画像メッセージ+商品 コピーA 補足テキストA
  • 10:画像メッセージ+商品 コピーB 補足テキストA
  • 11:画像メッセージ+リッチイメージA
  • 12:画像メッセージ+リッチイメージB
9:画像メッセージ+商品 コピーA 補足テキストA
10:画像メッセージ+商品 コピーB 補足テキストA
11:画像メッセージ+リッチイメージA
12:画像メッセージ+リッチイメージB

このようにして結果成績の良い広告を残していくことで、目標達成をするための土台を作ることが出来ます。
広告のパターンをいくつかテストしていくうちに、パフォーマンス順位が出来上がると思います。

Instagram広告の運用

先ほどは広告配信のやり方を紹介しましたが、大事なのは運用です。
どの広告セット内の広告がパフォーマンスに優れているのか。目標達成するために広告をどのように変えていくか。が重要です。
METAの広告マネージャーはさまざまな指標をみることができます。この指標を見ながら判断する必要があります。どのような指標があるのかみていきましょう。

まずは広告のパフォーマンスを測るランキングを見る

まずは「広告」のタブを開きましょう。このタブ内に「品質ランキング」などランキングと書かれた項目があります。METAには「広告関連度診断」というものがありこの関連度が高いものが好まれるようです。
主にオーディエンスのターゲット設定で配信対象との関連度を診断するものになります。この診断項目は以下になります。

  • 品質ランキング:同じオーディエンスが設定された競合広告と比較したときの感性品質(人がその広告を視認した際に、感覚や感情によって評価する品質)を表します。
  • エンゲージメント率ランキング:オーディエンスが同じ広告と比較した場合の予測エンゲージメント率(広告を見た人がクリック、反応、コメント、シェアまたは拡散する確率から算出)を表します。
  • コンバージョン率ランキング:最適化の目的とオーディエンスが同じ広告と比較したときの予測コンバージョン率(広告を見た利用者があなたの最適化の目的を達成してくれる確率)を表します。

なぜ広告の品質が重要か

他の広告配信ツールも同様ですが、「品質が低い = ユーザーにとって有益ではない」の構図がなりたちます。
これはお金を払って広告を配信しているにもかかわらず、響かないものを一生懸命表示させていることになります。更に低品質と判断されるとアカウントや関連するものにまで低品質とみなされるようです。
品質が重要な点についてはMETAでは以下のように記載されています。

品質の高い広告は、オークションでのパフォーマンスが高くなります。低品質の広告はコストが高くなるため、配信数が減り、得られる結果が少なくなります。

ポリシー違反の広告や低品質の広告を繰り返し投稿した広告主は、そのページ、ドメイン、広告アカウント、その他の関連エンティティが低品質とみなされるようになる可能性があります。

品質などの各ランキングの評価

品質ランキング、エンゲージメント率ランキング、コンバージョンランキングの3つは次の値で示されます。

  • 平均より上
  • 平均(35~55パーセンタイル)
  • 平均以下(下位35%)
  • 平均以下(下位20%)
  • 平均以下(下位10%)

あなたが配信している広告の評価はどうでしょうか。広告運用として望ましいのは「平均より上」ですが、「平均」の広告でも悪くはありません。
事実インスタグラム広告のやり方を知ろうで配信した広告のうち、一番成果を上げた広告の品質は「平均」でした。
エンゲージメント、コンバージョン率に至っては「平均以上」でしたが、すべてが「平均以上」の広告よりもパフォーマンスがいい場合があります。
次に評価以外で見るべき指標をみていきましょう。

META広告運用で見るべき定量データ

基本的なインプレッション、クリックなどの指標

ベーシックな指標として「消化金額」「クリック数」「インプレッション」「リーチ」「結果の単価」の5項目を見ましょう。
例えば課金方式を「リンククリック」に設定しているとします。
結果の単価=クリック単価が高いor低いか。インプレッションやリーチも同じように消化金額/インプレッション(またはリーチ)でインプレッション単価を確認することができます。
クリック数、クリック率、このあたりは絶対指標はありませんが、配信している広告全体での相対的評価でパーフォーマンスの良し悪しを決めます。

アクセス解析ツールの指標はセットで確認

次にMETAの広告マネージャから離れてアクセス解析ツール側の指標を必ず見ましょう。
セッション数、エンゲージメント率、コンバージョン数(GA4はキーイベント数)などのデータと広告マネージャーのデータと合わせてパフォーマンスを見ましょう。

facebook Instagramの指標をみる

「ページのエンゲージメントまたは投稿のエンゲージメント」「投稿のリアクション」「投稿の保存」といった指標があります。
これはツール内でユーザーがどのような行動をしたかエンゲージメントを詳しくしるための指標です。
先ほど品質で「平均」だった広告がすべて「平均以上」の広告より良かったという記載をしましたが、ここの指標をみるとリアクションをした数が多いなどエンゲージメント率が他と比べてダントツに高いことががありました。
そのため、一概に品質などのランキング評価だけで、広告のパフォーマンスを判断してはいけないということが分かりますね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。正直なところ、運用一つとっても書ききれないことが多くあります。それほどまでにMETA広告(facebook広告 Instagram広告)は設定できること、運用するべきことが多くあります。
ただ内容をある程度理解することで費用対効果の高い広告を配信することが可能になります。この広告は、視覚的なインパクトとターゲティングの精度が高いマーケティングツールです。
広告フォーマットやターゲティング、クリエイティブの最適化、PDCAを実施していくことで、ブランド認知度の向上や売上などの増加が期待できます。
この記事で紹介したステップやポイントを参考に、facebook広告、Instagram広告を効果的に運用する参考になれば幸いです。

0円からはじめるWebマーケティング運営
0円からはじめるWebマーケティング運営者 https://zero-marke.jp/

Webの仕事に20年以上携わり、Web戦略支援、Webマーケティング、Webサイト制作、Webメディアの運用、Web広告の設計から運用などを担当。ナショナルクライアントから中小、ベンチャー、個人事業主までさまざまなクライアント様の仕事に従事。

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