Googleリスティング広告のやり方 費用 運用-Web広告

Googleリスティング広告のやり方 費用 運用-Web広告

Googleリスティング広告は、Googleが運営する広告の一つで日本では非常にシェアの高い広告です。その中でリスティング広告は多くの人が日常的に利用するGoogle検索上に表示される広告のため、目につく頻度が高いため効果的な手法として用いられることが多く、適切に運用すれば大きな集客効果を得ることができます。この記事では、Googleリスティング広告の基本的な仕組みや、その費用、具体的なやり方、そして効果的な運用方法について紹介していきます。

Googleリスティング広告とは

Googleリスティング広告とは、Googleの検索結果ページやパートナーサイトに表示される広告のことを指します。特に、検索連動型広告(検索広告)は、ユーザーが特定のキーワードを検索した際に、その検索結果ページの上部または下部に表示される広告として広く利用されています。

リスティング広告の最大の特長は、狙ったキーワードに対して広告が表示されるのですが、ページ順位が上位ではくても検索結果の上部に表示されることにあります。
常に最上部に表示できるわけではありませんが、検索順位が上位ではないページにとっては非常に大きな機会といえます。
※参考画像:Google検索結果に上位表示されるリスティング広告例

Google検索結果上位表示参考画像

特に検索するキーワードに基づいて広告が表示されるということは、ユーザーの検索意図に沿った広告が表示されるということになります。
そのため、集客力と目標達成といえるコンバージョンを期待できるといえるでしょう。また、広告費はクリックごとに課金されるため、無駄なコストを抑えつつ、効果的なマーケティングが可能です。

Googleリスティング広告ポイント

  • Google検索に表示される広告
  • 狙ったキーワードで広告配信される
  • 検索結果の上部に表示される可能性があり目に触れる機会が増える
  • クリック毎に広告費用が発生
  • ユーザーの検索意図に沿った広告表示

リスティング広告の費用

1. 広告費用の仕組み

Googleリスティング広告では、主にクリック課金方式(CPC)が採用されています。つまり、ユーザーが広告をクリックした際にのみ費用が発生するため、予算管理がしやすくなっています。クリック単価は、広告の入札額や競合状況、広告の品質スコアによって決定されます。

2. 1日予算と費用のコントロール

Googleリスティング広告では、1日あたりの予算を設定します。例えば「1,000円/日」と設定した場合は概ね月に30,000円前後の広告費用になります。もちろん28日~31日まで月によって異なるため、月の広告費は前後します。
クリック毎に費用が発生するクリック課金ですが、その費用は設定によってコントロールできる場合とできない場合がります。
細かくなるので、以下によく使われる単価設定項目を記載します。これは入札戦略とも呼ばれています。

  • クリックの最大化設定したキーワードでクリックが最大になるようにGoogle広告システムが自動で費用を調節します。クリック単価(1クリックあたりの広告費用)の上限を設定することもできます。
  • コンバージョン数の最大化コンバージョン(お問い合わせ、商品・サービスの購入達成)数が最大化になるように自動で調整します。この設定は過去の広告配信情報を元に調整が行われるため、ある程度広告配信をした後でコンバージョン数の最大化にしてもいいでしょう。
  • インプレッションシェア広告の表示割合を重視する設定です。検索結果の広告枠は複数の入札などできまるため、シェア=人の目に触れる率というのは重要になり、その割合を目標として設定できます。この設定でも1クリックあたりの上限費用の設定が可能です。
  • 個別クリック単価制設定したキーワード毎にクリック単価を設定できる設定です。「拡張クリック単価」という設定を加えることができ、コンバージョンの達成する可能性が高い(または低い)と判断した場合にクリック単価を自動調整する機能もあるので、機会損失にならない配慮があります。
    この「個別クリック単価制」の設定はキーワード毎にクリック単価を設定するため、運用コストが高くなる(手が掛かる)場合が多くなります。

3. その他の費用

広告の設定、運用、管理、改善のすべてを自社(自身)で行うには多くの時間的コストを必要とします。
企業であれば、外部の広告運用代行をしてくれる会社に外部委託するのも手です。
外部委託費用は広告費用の5%~20%ほどを手数料として支払います。会社によってはレポートを作成する費用、広告初期設定費などを別途費用となる場合があります。
これらは広告代理店や専門の運用者に依頼する場合に必要となるコストですが、効果的な広告運用のためには重要な投資といえます。

リスティング広告のやり方

1. Googleアカウントの作成

1-1.Google広告画面へ

Google広告の画面(https://ads.google.com/intl/ja_jp/home/)を表示します。

Google広告サイト画面

1-2.Googleにログイン

Googleにログインをします。アカウントを持っていない場合はアカウント作成可能です。

Googleアカウントへログインする

2. ビジネス、キャンペーン、支払いの設定

次に、広告を新規にはじめる方はビジネス、キャンペーン、支払いの設定を行います。ここで紹介する設定の流れはリスティング広告の設計から配信までの一連ができる1つのパターンです。
別の設定方法を紹介するケースや人によって分かりやすい設定の流れがありますので、好みの方法で設定をしてください。

2-1.ビジネス情報を追加する

ビジネスの名前(省略可能)WebページURLの入力をします。まず設定だけをしたい場合は省略できるので「次へ」を選択してもよいでしょう。

Google広告でビジネス情報を追加する

2-2.キャンペーンの目標選択

広告で達成したい目標を選択する画面ですが、デフォルトでリスティング広告以外が設定されてしまうため「スキップ」を選択します。

キャンペーンの目標選択

2-3.キャンペーンタイプを選択

広告を設定する準備ができていないため「検索」を選択したいのですが、ここも「スキップ」を選択します。

キャンペーンタイプを選択

2-4.アカウント設定の確認

請求先の国、タイムゾーン、通貨を確認して間違いが無ければ「続行」を選択します。

アカウント設定の確認

2-5.アカウントとお支払いの設定の確認

ここで支払い情報の設定を行います。またGoogle広告のコンサルタントによる電話などの個別相談を希望できますので、広告がはじめての方や、広告に課題を抱えている方は希望することをおすすめします。

アカウントとお支払いの設定の確認

ここまでGoogle広告のアカウントに関わる手順を踏んできましたが、まだ広告設定はしません。ここから広告設定するための準備を行います。

3. キーワードの選定

3-1.キーワードプランナーの表示

Google広告の画面に入ると左メニューに「作成」「キャンペーン」「目標」「ツール」「料金」「管理者」と設定項目があります。
「ツール」から「キーワードプランナー」選択しましょう。

キーワードプランナーの表示

3-2.キーワードの調査

キーワードプランナーを使ったキーワードの調査方法は2つあります。

  1. 新しいキーワードを見つける最大10つのキーワードの入力ができ、関連するキーワードをキーワードプランナーが関連性の高いキーワード候補を表示してくれます。
    狙いたいキーワードはあるけど、他にどのようなワードがあるのかしりたい場合はこちらを利用するとよいでしょう。
  2. 検索のボリュームと予測のデータを確認する最大1000までのキーワードの入力ができます。ある程度狙いたいワード群が決まっている場合はこちらを選択して確認したい情報を絞る方がよいでしょう。

キーワードの調査

3-3.キーワードプランナーの項目

キーワード一覧で確認できる代表的な項目を紹介します。
このデータから設定するキーワードを選定していきます。

  • 月間平均検索ボリューム一定の期間で月に検索される平均検索数です。
  • 3か月の推移直近の月とその2か月間前のデータを比較して、検索トレンドの変化を確認することができる項目です。
  • 前年比の推移先月の月間検索ボリュームを前年同月と比較します。
  • 競合性特定のキーワードに対して競合性のレベル(低、中、高)で表しています。各キーワードに入札している広告主の数とGoogleの全キーワードに入札している広告主の数を相対的に比較して決定されているようです。
    十分なデータがない場合は、ダッシュ(-)が表示されます。
  • 上部に掲載された広告の入札単価2つの項目に分かれており「低額帯」「高額帯」になります。リスティング広告では入札制になっていますため、同じキーワードでも100円の入札で表示する場合と200円の入札で表示される場合があります。
    この単価は時期、地域などによって変動します。

キーワードプランナーの表示

3-4.Googleリスティング広告のキーワード選定:効果的な戦略と鉄則

Googleリスティング広告の成功は、適切なキーワード選定に大きく依存します。自社にとって、どのようなキーワードを選択すればベストなのかを見極める必要があります。
下記を参考に効果的なキーワード選定の方法と、その際に考慮すべき重要な要素について紹介します。

1. 関連性の高いキーワードを選ぶ

まず最も重要なのは、あなたの商品やサービスに関連性の高いキーワードを選ぶことです。これにより、広告が適切なユーザーに表示される可能性が高まります。

  • 自社の商品やサービスを詳細に分析し、それらを的確に表現するキーワードをリストアップします。
  • 競合他社の広告や、業界のトレンドも参考にしてキーワードを拡充させます。
  • Google KeywordPlannerなどのツールを活用して、関連キーワードのアイデアを得ることも効果的です。
2. キーワードに優先度をつける

すべてのキーワードが等しく重要というわけではありません。ユーザーの購買意欲や利用意向の度合いに応じて、キーワードに優先度をつけることが重要です。

「買いたい」「利用したい」度合いの判断

検索ワードから、ユーザーの意図を推測し、おおまかに以下の3段階に分類します。

  • 高:明確な購買・利用意向を示すキーワード :例:「〇〇を購入」「△△サービス申し込み」
  • 中:興味関心はあるが、即時の行動に結びつかない可能性のあるキーワード :例:「〇〇の特徴」「△△サービスの評判」
  • 低:情報収集段階のキーワード :例:「〇〇とは」「△△の種類」
3. 広告キーワード選び方の鉄則

効果的な広告運用のために、以下の鉄則を守ることが重要です。

「買いたい」「利用したい」度合いが高いものから配信する

検索ワードから、ユーザーの意図を推測し、おおまかに以下の3段階に分類します。

  • 優先度の高いキーワードから広告配信を開始します。これらのキーワードは、ユーザーの購買や利用につながる可能性が最も高いものです。
  • 中程度の優先度のキーワードは、予算や状況に応じて段階的に追加していきます。
  • 優先度の低いキーワードは、ブランド認知や情報提供を目的とする場合のみ慎重に使用します。

低優先度ワードの注意点

  • 「買いたい」「利用したい」度合いが低いワードを設定しても、直接的な購買や利用につながりにくい傾向があります。
  • これらのキーワードを使用する場合は、情報提供やブランド認知など、異なる目的を設定することが望ましいです。
  • 優先度の低いキーワードは、ブランド認知や情報提供を目的とする場合のみ慎重に使用します。
4.キーワード選定のまとめ

効果的なGoogleリスティング広告のキーワード選定は、以下の点に注意して行いましょう。

  • 関連性の高いキーワードを洗い出す
  • ユーザーの意図に基づいて優先度をつける
  • 高優先度のキーワードから配信を開始する
  • 低優先度のキーワードは慎重に扱う

4. 広告文の作成

選定したキーワードに基づき、広告文を作成します。広告文は「広告見出し」「説明文」の2種があります。
広告見出しは最大15項目文字数は半角30文字(全角15文字)、説明文は最大4項目で、文字数が半角90文字(全角45文字)です。
どちらの広告文も項目数を最大まで埋める必要はありませんが、必ず広告見出しにはキーワードを含めることが重要です。
またユーザーの興味を引き、クリックを促す内容がよいです。広告文をいろいろと考えて魅力的な広告を作成しましょう。

5. 広告の設定

広告文が完成したら、広告の設定を行います。まずはGoogle広告がどのような構造であるのかを把握しておく必要があります。
下図のように「キャンペーン」「広告グループ」「広告」の3つに分かれていると、大まかに把握するとよいでしょう。

例えばですが、ワインの販売店の広告だとしたら以下のような使い方ができます。

  • キャンペーンワインの販売を目的とした広告
  • 広告グループ「赤ワイン」として赤ワインに関連するキーワードを設定
  • 広告Aずっしり重く濃厚でワイン好きの人に向けた広告文とページURLを設定
  • 広告B軽やかでさわやかな香りがするライト層向けの広告分とページURLを設定

上記のように同じ商材を扱う広告グループ、キーワードだとしても好みや、親しみ度合いなどが異なるため、分けて広告を配信する場合もあります。
予算を分けたい、キーワードを分けたいなどの広告設計次第で、どの部分で分けるかを決めていくことができます。

コンバージョンの設定をしよう

上記広告の設定項目とは別にコンバージョンの設定は必ずしましょう。

コンバージョンの設定はGoogle広告画面の左メニュー「目標」をクリックすると表示されます。
ここでは「カスタム目標」の設定を行います。画面下部に「カスタム目標を追加します」をクリックし、「目標の名前を入力」します。
コンバージョンアクションの中から任意の目標を選択し「保存」をクリックします。コンバージョンアクションがない場合はGoogleのアクセス解析ツール「GA4」とリンクでつなげることで表示されます。

Google広告「目標」のナビゲーション

再度Google広告画面の左メニュー「キャンペーン」の中の「キャンペーン」をクリックして、画面中央の「キャンペーン」名の項目右にある歯車のマーク(設定)をクリックします。
コンバージョン目標をキャンペーン固有とし、先ほど作成したカスタムのコンバージョン目標を選択して「保存」をクリックして、コンバージョン設定は完了です。

Google広告のコンバージョン目標を「カスタムコンバージョン」に設定する

5. 広告の配信

広告設定を終えると、広告の配信が開始されます。一定期間は学習を兼ねた配信になりますので、広告のパフォーマンスが思ったよりも低い場合がありますが学習後に最適化されていきます。
Google広告側の学習とは別に、配信後は広告のパフォーマンスを定期的に確認し、必要に応じてキーワードや広告文の調整を行います。

広告配信の開始、終了の設定確認

広告の「配信開始日」「終了日」の設定は必ず確認しましょう。
設定はキャンペーンの設定から確認できます。デフォルトでは「終了日」は「なし」に設定されています。「終了日」が設定されているかの確認は必要です。

リスティング広告の運用方法

1. パフォーマンスの分析

広告が配信されたら、Google広告の管理画面でパフォーマンスを分析します。
配信結果は「キャンペーン」「広告グループ」「広告」「キーワード」の単位で見ることができます。
リスティング広告の指標として「表示回数」「クリック数」「クリック率(CTR)」「平均クリック単価(CPC)」「コンバージョン数」「コンバージョン率」「コンバージョン単価(CPA)」などの値を確認することができます。
広告の目的に合わせた指標を目標の値(KPI)として効果測定を行い、目標を達成しているか確認すると良いでしょう。

2. キーワードの最適化

広告のパフォーマンスを基に、キーワードの最適化を行います。パフォーマンスに優れているキーワードの入札額を上げる、マッチタイプを変更する、逆に効果が低いキーワードの入札額を下げるか、配信停止するなどの調整を行います。

3. 広告文の改善

一定期間でニーズが上下する商材、ワードが存在します。例えば季節イベントのクリスマス、バレンタインなどの広告は、その時期に高まります。
このように大なり小なり繁忙、閑散のトレンドがありますので、キーワードとセットで広告文の見直しをすることをおすすめします。
広告単位でA/Bテストが実施しやすく、より費用対効果の良い広告を検証を行いながら、最適解を模索するのがよいでしょう。

4. ターゲティングの見直し

広告のターゲティング設定を定期的に見直し、ターゲットオーディエンスが適切かどうかを確認します。必要に応じて、ターゲット地域や時間帯の変更を行い、より精度の高い広告配信を目指します。

5. 継続的な改善とテスト

リスティング広告に限ったことではありませんが、継続的に改善を重ねることが重要です。
市場の変化やユーザーのニーズ、行動に合わせて、キーワード、広告文、ターゲティングの適宜見直しは広告改善に必要なプロセスです。
また過去のデータとの比較は重要になりますため、季節イベントなどの期間限定広告であれば、同様の期間で配信を行うことで改善ポイントの分析がしやすくなります。
逆に繁忙期、閑散期の波が緩やかな商材の場合は、1年を通じて広告配信すると分析がしやすくなります。広告予算の増減を行ったとしても、データが有るのと無いのとでは分析の幅が違います。
昨年とは異なる月で広告を配信したが、昨年ほどのパフォーマンスが出なかった。という場合に前年同月のデータがあると広告の達成、未達成といったパフォーマンスの要因がつかみやすくなります。
ある程度はアクセス解析から推測することも可能ですが、広告とは属性が異なるチャネルのため、同一チャネルでのデータがあると、改善の確度が高まるでしょう。

0円からはじめるWebマーケティング運営
0円からはじめるWebマーケティング運営者 https://zero-marke.jp/

Webの仕事に20年以上携わり、Web戦略支援、Webマーケティング、Webサイト制作、Webメディアの運用、Web広告の設計から運用などを担当。ナショナルクライアントから中小、ベンチャー、個人事業主までさまざまなクライアント様の仕事に従事。

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